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トランプ大統領コロナ感染「治療内容」「感染ルート」は…

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2020.10.05 16:27 最終更新日:2020.10.05 16:29

トランプ大統領コロナ感染「治療内容」「感染ルート」は…

病院から外出して健在アピール(写真:Abaca/アフロ)

 

 トランプ大統領とその周辺に次々と新型コロナ陽性が判明し、世間では大統領の容体がどうなのか、ウイルスがいつどのように拡大したのか必死で解き明かそうとしている。

 

 主治医によると、大統領は10月2日にリジェネロン・ファーマシューティカルズ社が開発中の抗体カクテルを投入されたほか、ビタミンDと亜鉛、メラトニンと常用薬のアスピリン、ファモチジンを服用。この日は酸素吸入も受けた。

 

 

 同日中にホワイトハウスから15キロほど離れたウォルター・リード米軍医療センターへ入院。ここは全米にある軍病院のなかでも最大規模で、1981年の暗殺未遂事件でレーガン元大統領の命を救ったことでも知られている。この病院で、抗ウイルス薬レムデシビルの投与が始まった。

 

 3日の主治医の会見では、熱も下がり、血液中の酸素量が改善しているとのことで、酸素吸入は受けなかった。 大統領自身もメッセージビデオを録画し、いくつかのツイートをしている。

 

 4日午後には、専用車に乗り込み、病院前に集まっている支持者たちにサプライズで車中から手を振った。この日の会見では、ステロイド系抗炎症薬「デキサメタゾン」の投与が発表された。大統領は早ければ現地時間5日朝にも退院できる見通しとも発表されている。

 

 これまでに大統領の周辺では複数の感染者が出ている。 陽性が判明したのはメラニア夫人をはじめ、テレビ討論会の準備を一緒にしていた共和党議員、選対本部長、ホワイトハウス関係者などである。

 

 大統領の広報戦略にかかわり、政権の“顔”とも言われた元大統領顧問のケリーアン・コンウェイ氏にいたっては、娘がTikTokで母親のコロナ感染を先に暴露してしまった。

 

 15歳の娘はかねてSNSで反トランプの発言を繰り返しており、TikiTokだけで95万近いフォロワーを抱えている。金曜日に大統領が陽性を発表してから、母親が咳をしていて怪しいとビデオをあげて注目を浴びた。

 

 感染経路ははっきりしないが、9月26日にホワイトハウスで開かれたイベントに厳しい目が向けられている。大統領が最高裁判事に指名したエイミー・バレット氏を正式に紹介する会で、ゲストは150名ほど。

 

 参加者たちは到着と同時にウイルスの即席テストを受け、全員の陰性が確認されたところで屋外のローズガーデンへ案内された。その際にマスクを外していいとの案内があったそうだ。

 

 参加者たちは室内でマスクをせず、至近距離で会話を楽しんでいた。このイベント出席者のうち、少なくとも7名の陽性者が確認されている。

 

 一方、大統領のウイルス感染自体を信用していない人たちも多数いる。アカデミー映画監督のマイケル・ムーア氏もそのうちの1人で、「大統領はいつも嘘をついている。退院して、チャイナ・フルーに打ち勝ったと誇示したいのだ」と主張している。

 

 トランプ大統領のサポーターには、陰謀論を展開しているQアノンと呼ばれるグループがある。彼らは今回の騒動を「大統領が悪者たちと戦う準備に入った」と喜んでいるそうだ。

 

 大統領選挙を前に、さまざまな思惑が複雑に交錯している。

 

 だが、いちばん同情が集まっているのは、大統領のお出かけに付き合わされた運転手やシークレットサービスだ。大統領専用車は、化学兵器から守れるよう密閉された作りになっている。その車内で一緒に過ごしてきたのだから、同情が集まるのも無理はない。

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