菅義偉首相の長男・正剛氏が、衛星放送関連事業もおこなう「東北新社」社員の立場で、放送行政を所管する総務省幹部との “濃厚接待” を報じられた。コロナ禍に世間が喘ぐなか、やはり “上級国民” は違うのか――。永田町と一流企業には、“子弟子女” を通じた蜜月があるのだ。
【写真多数】大物政治家子弟の「就職先」二階俊博、菅義偉、麻生太郎ほか
麻生太郎副総理兼財務相の長男が、麻生家のグループ企業の社長に就く前の勤め先は、トヨタ自動車九州。二階俊博自民党幹事長の政策秘書を務める三男はANAと輝かしい。「麻生氏は経済関係の元閣僚、二階氏は元運輸相で、両社とも所管する企業にあたる」(政治部デスク)というが、なぜそこに子供を就職させたのか、首を傾げたくなる。
なかでも、加藤勝信官房長官の長女や、安倍晋三前首相の実弟である岸信夫防衛相の長男を受け入れたフジテレビや、田村憲久厚労相の娘・田村真子アナがいるTBSなど、テレビ局が目につく。政治アナリストの伊藤惇夫氏は、「テレビ局は、電波行政を総務省が握っているため、政治家の子供という “人質” を取っておいたほうが安心なのでしょう」と語る。
かつて、“親の七光り” で入社する企業として名前がよくあがったのは電通だという。
「電通は、利害に関わる政治家の子供を入社させることで、事業を有利に展開してきました。政治家の子を社内に囲っていること自体がメリットだったわけです。
最近は、企業が政治家の関係者の子弟を “縁故入社” させたという話は聞かなくなりました。しかし、『週刊文春』が報じた菅首相の長男のケースは、反感を買っても仕方ない。東北新社の創業者は、菅首相の長年の支援者だったうえ、首相は総務相を務めたこともある。“親の七光り” と臆測を呼ぶのは、無理もないのです」(伊藤氏)
こんな蜜月が健在では、政治家に “庶民性” など、求めようがない。以下の関連リンクでは、政治家子弟の就職先をご紹介しよう。
(週刊FLASH 2021年3月1日号)