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僧侶が自作のギロチンで首を切断「高い次元に生まれ変わりたい!」
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2021.04.21 11:00 最終更新日:2022.12.07 18:39
4月15日、タイ北東部に位置する仏教寺院で、クビのない遺体が見つかった。男性は、この寺院の僧侶タルマコン・ワンプレチャ氏(68)だった。
ワンプレチャ氏の死因は、4月の上旬に弟子たちと作ったお手製の「ギロチン」によるものだ。報道によると、15日の午前5時ごろ、ギロチンの下に横になったワンプレチャ氏は自らの手でロープを切り離し、およそ100cmの刃を自分のクビに振り落としたとされる。
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第一発見者である甥によると、ワンプレチャ氏の奇妙な死に方は、宗教上の理由が大きく関わっているという。
男性は「おじさんは、自分のクビを切り落とすことがブッダに対する “信仰心の表明” だと話していました。かれこれ5年ほど前から計画していたようで、首の切断により、死後、現世より高い次元に生まれ変われると考えていたんです」と報道陣に語っている。
実際にワンプレチャ氏が儀式を決行した場所は、インド神話に登場する神「インドラ」が自らの生首を神に捧げている像の近くで、その深い信仰心が伺える。
葬儀では、首から下の遺体は「棺」に、首は「壺」に納められた状態で信者たちに公開された。その後、ワンプレチャ氏の遺体は家族や弟子たちによって森に運び出され、火葬された。ワンプレチャ氏の知り合いの男性は「彼にとってひとつの目標を達成したことになる。悟りを開けてよかったのかもしれない」と語っている。
報道によると、ワンプレチャ氏の葬儀がおこなわれた仏教寺院には300人を超える信者が集まったが、タイの国家仏教事務所は、今回の件を模倣する信者が現れることを警戒しており、地元住民へ適切な説明をするよう、自治体へ働きかけている。
事件を報じたニュースサイトのコメント欄には、「信仰のために死んじゃうのは何か違う気がする」「誰か止めてあげる人はいなかったの?」など辛辣なコメントが並んだが、たしかに救いを求めて死を選択するのは、少々やりすぎかもしれない。