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「かっぱ寿司」が “一人負け” 状態…コロナ禍での「回転ずしチェーン」営業成績
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2021.07.15 11:00 最終更新日:2021.07.15 11:00
コロナ禍で大打撃を受けている、外食産業。東京都で4度めの緊急事態宣言が発令され、各地でもまん延防止等重点措置が延長されるなど、事態はますます深刻化しそうだ。
本誌は、外食産業が受けたダメージを業態別、企業別に調査した。各業態のおもな上場企業を対象に、各社の決算から、売上高の前年比(伸び率)と営業利益を抜き出し、比較。
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ただし、決算月は企業で異なるため、たとえば7月決算と3月決算の企業では、コロナの影響を受けた期間が違うので、注意が必要だ。
今回、コロナ禍以前は、家族連れもよく足を運んでいた回転ずし業界に注目。
◯「スシロー」「京樽」(FOOD & LIFE COMPANIES)
売上伸び率2.9% 営業利益120億6100万円
/決算期2020年9月
◯「すし銚子丸」(銚子丸)
売上伸び率マイナス1.6% 営業利益6億300万円
/決算期2021年5月
◯「くら寿司」(くら寿司)
売上伸び率マイナス0.2% 営業利益3億5000万円
/決算期2020年10月
◯「元気寿司」「魚べい」(元気寿司)
売上伸び率マイナス11.9% 営業利益マイナス4億5200万円
/決算期2021年3月
◯「かっぱ寿司」(カッパ・クリエイト)
売上伸び率マイナス13.3% 営業利益マイナス15億7200万円
/決算期2021年3月
回転ずしでは「スシロー」が好調だ。表内の数値は昨年9月期のものだが、今年5月に発表した2020年10月〜2021年3月の連結決算では、売り上げが10.1%増、営業利益は131億円で59.2%増(いずれも前年同期比)となっている。
「『スシロー』は、事前に注文・決済すると、店員と接触することなく商品を受け取れるシステムを導入し、売り上げを伸ばしています」(調達コンサルタントの坂口孝則氏)
対照的なのが「かっぱ寿司」。近年は赤字が続き、コロナ禍でさらに傷口が広がった。しかも7月5日には、運営会社である「カッパ・クリエイト」の社長が他社チェーンの売り上げデータを不正に入手していた疑いで、告訴されたことが明るみになった。
(週刊FLASH 2021年7月27日・8月3日合併号)