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東京地裁の看板に「バカ」と刻まれ…有名裁判傍聴マニアも驚く「裁判所の屈辱写真」を入手
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2021.12.15 16:00 最終更新日:2021.12.15 16:00
「今年10月、総務省や東京高裁や東京地裁が入る庁舎入り口付近にある「裁判所」と書かれた看板にオレンジ色の塗料がかけられるという事件がありました。すぐに70歳代の男が器物損壊容疑で逮捕されており、一件落着したかに見えたのですが、じつはこれには続きがあったのです……」
そう語るのは、交通ジャーナリストの今井亮一氏だ。裁判傍聴マニアの世界では知らぬ人のない存在で、8500件以上の裁判を傍聴するなど、裁判所には足繁く通っているという。
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「11月1日、事件があった看板に削り傷があったと報道されました。裁判所職員から『看板が傷つけられている』と署に通報があったといいます。しかし、その際の傷が公開されることはありませんでした。通報があってから、看板にはカバーがかけられており、その様子がわからなくなっていたのです」
報道によると、「『バカ』『シネ』と読めるものもあった」(11月5日・共同通信)という程度の記述のみだった。裁判所にとって屈辱ともいえるこの傷は、どのようなものだったのか――。
「じつは12月3日、傷がついた状態の看板の写真を入手したんです。それまでかかっていたカバーが外されており、傷跡が丸見えの状態だったといいます。ガムテープが残っているところからして、東京地裁がカバーを外したのではなく、誰かが勝手に引きはがしたのでしょう」(同前)
写真を見ると、報道されていた「バカ」「シネ」に加えて、「クソ」という文字が見て取れる。さらには、文字ではない乱雑な削り後も……。
「この写真に見える削り痕が、通報のあった11月1日のものと同じかはわかりません。報道になかった文字も刻まれていることから、もともと刻まれていたものに、さらに誰かが傷を加えたのかもしれませんね」(同前)
しかし、看板という「裁判所の顔」とも言える存在にかけられたカバーを、引き剥がしてイタズラするなどということは、可能なのだろうか。
「いつ行っても、警備員は敷地の外ではなく、門の中にいるんですよ。だから、カバーが外されてもわかりません。監視カメラはあるので、誰の仕業かは映っているはずですが……。
ちなみに、先述のオレンジ色の塗料をかけた男は、11月1日には勾留中だったので、削り痕は彼の仕業ではありません」(同前)
今月7日、本誌が看板を確認すると、カバーは元に戻っていた。看板を見張る警備員の姿もない。
「裁判所に限らず、8月には弁護士会館の看板に黄色いスプレーが吹き付けられたり、10月には法務省の看板に黒い塗料をかけられたりと、こういった事件は時々起こります。
なんにせよ、裁判所に恨みを持つ者が、今回逮捕された男のほかにもいるわけです。民事裁判だって必ずどちらかが負けますし、裁判所に対し憎悪、憤怒を抱く者はたくさんいるでしょうね」(同前)
( SmartFLASH )