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節電要請で効果的なのは「出社」か「テレワーク」か 経産省は“テレワーク推進”維持
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2022.06.29 19:46 最終更新日:2022.06.29 19:46
6月29日も東京都心は昼過ぎに気温35度以上を記録し、5日連続の「猛暑日」となった。
東京電力管内では、猛暑での冷房使用などによる電力の需要増加で、予備率の低下が続いており、経済産業省は6月27日から「電力需給逼迫注意報」を発令。企業、個人を問わず節電が要請されている状況で、テレビの報道・情報番組でも呼びかけが繰り返されている。
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昼間には、人口を上回る1500万人以上が滞在している東京都内。多くの人々が通勤、通学のために移動をしている。
こうした状況から、インターネット上では節電対策としての「出社の是非」について、論争が繰り広げられている。
《コロナ禍の影響で在宅ワークテレワークって増えたけど…節電対策としたらあまり良くないじゃないかなーっと思う》
《節電で思ったけど、在宅勤務と出社を両立してる会社が、節電のため、在宅勤務→出社に柔軟に切り替えられるのが良いのでは?と思った。 》
《リモートワークではなくて、出社させたほうが節電になるのではと思ってる。家に家族がいる人は別として。一箇所に集めて冷房つけたほうが効率が良いのではと思ってしまった。大きい会社だからかなあ。》
このように「出社が節電に効果的だ」と感じている声も多い。
一方で、新型コロナウイルス感染拡大による「新しい生活様式」として、浸透しつつあるのが「テレワーク」。こうした生活に慣れた人々からは、出社への疑問や怒りの声が沸き起こっている。
《このクソ暑いときに一般家庭に節電を勧めるって・・ だったらもっと企業にテレワークを推進したほうがいいんじゃないの オフィスの電力消費が一番大きい気がするんだけど》
《今年の夏は節電のために出社しましょう!ひとところに集まれば冷房効率あがるし顔合わせで働けば仕事の効率もあがるので一石二鳥!リモートワークなんて時代遅れ! とかいう奴そろそろでてきそうじゃない?》
《リモート環境整ってるのにクソ暑い中出社させて「電力不足だからエアコン設定温度下げません」「PCに向かって人と話さない時でもマスクはしっかりつけて鼻も出さないように」って死人を出したいのか》
テレワークによる消費電力については、2017年7月24日に実施された「テレワークの日」の実証実験で、総務省と経済産業省はオフィスの消費電力は平均7.1%減少したと発表している。しかし、その際には、家庭の消費電力の変化については触れられていなかった。
ちなみに、経済産業省が2022年6月10日に公表した「夏季の省エネルギーの取組について」という文書では、各企業に
《事業者等においては、事務の見直しによる残業の削減等、省エネルギーに資するような事業活動の合理化に努めること。
また、新型コロナウイルス感染症対策として、在宅勤務(テレワーク)を推進すると共に、その際、照明の工夫や空調の効率化も図ること》
と要請しており、“テレワーク推進”を維持する方向が見て取れる。
未曾有の感染症で変わった生活様式と、未曾有の猛暑で起こる節電要請。難しい判断に立たされていることは間違いない。
( SmartFLASH )