社会・政治
太田光は「時間切れ連発」、池上彰は「切れ味不足」…選挙特番キャスターたちの不調、安倍元首相の事件も影響か
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2022.07.11 17:14 最終更新日:2022.07.11 17:14
7月10日、参院選の投開票に合わせ、各テレビ局が選挙特番を放送した。しかし、8日に起きた安倍晋三元首相の銃撃事件が尾を引いたのか、看板キャスター、コメンテーターたちの不調が目立つ結果となった。
TBSでは、特番『選挙の日2022 私たちの明日』に、お笑いコンビ「爆笑問題」の太田光がスペシャルキャスターとして出演。冒頭、安倍元首相の死去をうけ「僕も絶句するというか、言葉を失った。この選挙特番もどういうことをすればいいんだろうと、わからないぐらい衝撃でした」と心境を吐露した。
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続けて、「残酷なことだけど、明日からまた社会の生活が始まる。それは待ったなし。政治家の皆さんは、未来を語るのが仕事。(視聴者の人たちが)明日からもう一回やってみようかと思ってくれれば、この番組はいいんじゃないか」と、真面目な表情で語っている。番組は、重々しい空気感のままスタートしていった。
「2021年10月に放送された衆院選特番では、落選した自民党・甘利明氏に『ご愁傷さま』と言い放ったり、二階俊博氏に『いつまで政治家続けるつもり?』と放言したりと大暴れ。『あまりに失礼』と大きな批判を浴びました。
しかし、太田さんもずいぶん反省したようで、放送前には『今回は敬語を使います』などと宣言していました。加えて、特番直前に安倍元首相が銃撃され、亡くなるという痛ましい事件が起きてしまった。
そのため、今回はいつになく神妙で、いつもの毒舌っぷりもある程度鳴りを潜めていました。たしかにむずかしい状況でしたが、太田さんのよさも薄れてしまった印象です」(政治部記者)
さらに、各政治家たちに中継インタビューをおこなうなか、太田は “時間切れ” を連発。立憲民主党・蓮舫氏との中継では、東京五輪に関する立憲議員の発言や、3.11で菅直人元首相が福島第一原発へかけつけたことなどに言及し、蓮舫氏は「この短い時間で答えきれる質問ではないんですが……」と若干困り顔に。
結果的に時間切れとなってしまい、石井亮次アナウンサーから「太田さん、いいんですよ。いいんですけど、端的に質問して、ポン、ポン、ポンといきましょう」とつっこまれる始末だった。その後、岸田首相との中継でも、持論の詰め込みすぎで時間切れに。全体的に時間配分で苦戦していた。
一方、テレビ東京で放送された『池上彰の参院選ライブ』に出演した、フリージャーナリストの池上氏も振るわない様子を見せていた。
「池上さんは、テレ東での選挙特番は12年め。毎年、政治家たちに容赦なく質問や指摘を投げかけていく姿は “池上無双” と呼ばれます。
しかし、今回の特番終盤におこなわれた視聴者アンケートの『“池上無双” の切れ味は』という質問に対し、結果は『鋭かった』が44%、『鋭くなかった』が56%。切れ味が鈍ったと判断した視聴者の方が多かったんです」(同上)
この数字には、さすがに池上氏も「そろそろ退陣しろということですかね」と苦笑い。
安倍元首相の事件の影響もあるとして、「選挙の特番の伝え方、やり方も考え直したほうがいいんじゃないかということもありまして、私もこれまでに比べると抑えている部分がある。それが切れ味がないという指摘になってくるんじゃないか」と語っている。
卑劣な銃撃事件は、「忖度なし」で知られた2人の政治批判力を鈍らせたようだ。
( SmartFLASH )