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【内部写真公開】旧統一教会 本誌の潜入取材に語っていた「あらためていきたい」教会の活動

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2022.07.12 19:49 最終更新日:2022.07.19 14:13

【内部写真公開】旧統一教会 本誌の潜入取材に語っていた「あらためていきたい」教会の活動

2012年、教会本部で文氏を悼む信者たち。日に数度、教団固有の歌を歌い文氏を讃えていたという。

 

 7月8日に発生した、安倍晋三元首相の銃撃事件。逮捕された山上徹也容疑者の知人は、山上容疑者が以前「自分の家族が統一教会に関わっていて、霊感商法トラブルでバラバラになってしまった。統一教会がなければ、今も家族といたと思う」と語っていたと、本誌取材に証言している。

 

 これを受け、統一教会(現在は「世界平和統一家庭連合」)は7月11日午後、会見をおこなった。その中で、山上容疑者の母親が同教団の会員で、家庭が経済的に破綻していたことを把握していたと明らかにした。

 

 

 だが、会見場に入れたのは5大新聞にテレビ局だけで、雑誌やスポーツ紙の記者やカメラマンを“通せんぼ”するなど、排他的な姿勢を示した。

 

 本誌は10年前、教会広報の協力を得て、統一教会の内部を取材している。2012年9月3日に、統一教会を一からつくりあげた文鮮明教祖が死去。教祖の死を悼む内部の様子を報じた。

 

「教会では、亡くなることを聖和といい、霊界に行く喜ばしいことと捉えています。だからお祝いするんです」(教会広報・以下同)

 

とはいうものの、本部内では抱き合って泣き崩れる女性の姿もあった。

 

 高級住宅街として知られる東京・渋谷区松濤にある統一教会本部。取材時、2階の礼拝堂には、文氏の祭壇が飾られていた。朝から信者らが弔問に訪れ、椅子に座って、口々にお祈りを唱えている。

 

「お経のようなものはなく、それぞれがお祈りを捧げています」(教会広報)

 

 30人ほどの信者のうち男性は白いネクタイ、女性は白い服装が多い。やがて全員で教会歌を歌い、献花して教祖追悼の儀式が終わった。

 

「もちろん動揺はありますよ。宗教団体の教祖が亡くなったんですからね。我々にとって初めての体験ですから」

 

 統一教会といえば「カルト教団」といわれ、不安を煽って壺などを購入させる霊感商法をおこなっていたとして、世間から厳しい批判を浴びてきた。2009年には物品販売に関して刑事事件に発展し、逮捕者まで出した。信者獲得のため、洗脳やマインドコントロールまがいのセミナーをおこなったりしていたと、話題になったこともある。

 

「2009年の逮捕事件では、責任を取って日本の会長が辞任しました。また、教会の活動を整理して、あらためていきたいということを、信者や社会に対してメッセージとして発したのも、この年のことです」

 

 以降、統一教会は開かれた教団を目指したというが、その内部はベールに包まれたまま。そんな中で2012年、本誌が初めて内部取材をしたのだった。

 

 もともと統一教会は1954年にソウルで設立され、1959年には日本統一教会ができた。

 

 当時の取材によれば、国内の信者数は公称60万人。初めて会った男女の信者同士数万人が一堂に結婚式を挙げる「合同結婚式」で、韓国に約7000人の日本人女性が嫁いでいったという。

 

「韓国でおこなわれる文氏の追悼行事には、日本から約1万人の信者が行く予定」のため、文氏の死去後、韓国への航空チケットが取りにくい状態にまでなっていたという。

 

「私たちはカルトといわれてきたけど、統一教会もいずれは伝統宗教になっていく。社会に根づいていく宗教だと信じたい」

 

 山上容疑者の供述によって、再び注目を集めている同教団。会見では、山上容疑者の母が、教会に多額の献金をして、経済的に破綻したという報道について「破綻するに至る原因が何だったのか、どんな家庭事情でそこに至ったかということは掌握しきれていません」と語っていた。「開かれた教団」として、さらなる説明が待たれる。

 

( SmartFLASH )

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