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「共産アレルギー」連合・芳野会長が立民新執行部人事に異例の注文 「関係を壊しにかかっている」と批判が

社会・政治 投稿日:2022.08.26 17:35FLASH編集部

「共産アレルギー」連合・芳野会長が立民新執行部人事に異例の注文 「関係を壊しにかかっている」と批判が

2022年の「メーデー中央大会」で挨拶する連合の芳野会長(写真・時事通信)

 

 8月26日、立憲民主党は両院議員総会を開き、幹事長に岡田克也氏らベテラン議員を起用する執行部人事を承認、新執行部が発足した。政調会長に長妻昭氏、国対委員長に安住淳氏、選対委員長に大串博志氏が、それぞれ就任した。

 

 立憲民主党の泉健太代表は、会合で「国民のために働くのが立憲民主党だということを、内外に強く発信をしていきたい。私も先頭に立って、全力で頑張る」と強調。「経験豊富な人が数多くおり、政権党を目指す立憲民主党の姿をもっと強く打ち出す」と表明した。

 

 

 岡田氏は、あいさつで「もう1回、政権交代を目指せる政党を早く作り上げるために、頑張りたい」と述べた。

 

 泉代表は、経験豊富なベテランの活用を党再生につなげたい考えだ。だが、そこに水を差したのが、連合の芳野友子会長だ。

 

 8月25日、芳野会長は記者会見で、ベテラン議員が党執行部入りすることについて「今まで通り連携を密にする」と語り、「ベテランには経験値からのよさがあると思う。新しい視点での活動も必要かと思うし、うまくマッチしていただきたい」と注文をつけた。

 

 一方で、幹事長に岡田氏が就くことについて、「懸念があるかないかと聞かれれば、懸念はある」と述べた。岡田氏は、旧民進党代表時代に共産党との共闘を進めた経緯があり、共産党との野党共闘路線を復活させることを、芳野氏がけん制した形だ。

 

 一部報道で「共産アレルギー」と呼ばれるほど、共産党との政治的協力に消極的な芳野会長だが、連合の会長という立場で、支援する立憲民主党の人事に口を出すことは異例のことだ。

 

 ネット上には、芳野氏の発言を批判する声が巻き起こった。

 

《労働組合ナショナルセンターの代表が政党の人事にまで口出しすることの異常。関係を壊しにかかっているとしか思えない》

 

《立憲の人事に口出しするほど反共産カルトまがいのマインドだな。これは、流石に大きな労働組織のトップとしては有り得ないでしょう》

 

《連合会長が政党の人事にまで口出ししてくるの(それを表に出してしまうの)、領分を弁えていない感じが凄い……。芳野友子さんが喋る度に、先人が積み上げてきたものが軋んでいく気がする》

 

《立憲が出直し復活するためには先ず最初に連合と訣別宣言することが一番でしょう》

 

「芳野会長は『連合と共産党は考えが違う。立民と共産党の共闘はありえない』と、ことあるごとに発言し、野党共闘による候補者の一本化についても、『選挙戦術そのものは理解できるが、考え方の違う共産党が入るのは、ちょっと考えなければいけない』と言い続けています。

 

 2022年7月の参院選では、全国32ある改選数1の『1人区』で、自民党が28勝4敗となり、立憲民主党が改選23議席から6議席減らす、大きな要因となりました。自民党の茂木敏充幹事長は7月末、野党候補の一本化が実現していれば、自民にとって勝敗は『22勝10敗』になる可能性があった、との試算結果を明らかにしています。

 

 共産党との共闘は否定する一方で、自民党の会合に出席し、小渕優子元経産相や麻生太郎副総裁と会食する芳野氏の姿勢こそ、『反共産党』以外に何がやりたいのかわからない、といわれても仕方がないでしょう」(政治部記者)

 

 安倍晋三元首相の国葬に反対する声が高まり、岸田文雄内閣の支持率は急降下している。野党にとって大事な時期に水を指す芳野会長の姿勢こそ、立憲民主党にとって「懸念がある」といえるだろう。

( SmartFLASH )

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