社会・政治社会・政治

統一教会信者たちが効いてないアピール「『ミヤネ屋』見て笑ってます」“自民と蜜月”&“山上家への感情”も直撃!

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2022.08.31 06:00 最終更新日:2022.08.31 06:00

統一教会信者たちが効いてないアピール「『ミヤネ屋』見て笑ってます」“自民と蜜月”&“山上家への感情”も直撃!

8月10日に会見を開いた田中富広会長。教会側の被害を“盛っている”可能性がある(写真・アフロ)

 

「私たちは、安倍元首相を尊敬していました。銃撃されたときは本当にショックで、みんなで命が助かるようお祈りをしました。祈りが通じず悲しい思いをしていたら、今度は犯人と教会との関係が出てきて、二重にショックでした」

 

 そう語るのは、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の幹部信者・Aさんだ。

 

 

 安倍晋三元首相(享年67)が凶弾に倒れてから、1カ月半。だが、山上徹也容疑者(41)が憎んだ統一教会の内情は、ほとんど漏れ伝わってこない。

 

 関西在住の“アラサー”の現役女性信者・Bさんが語る。

 

「信者が内情を語らないからといって、教会が箝口令を敷いているわけではありません。むしろ、うちの教会長は『積極的に発信したらいいよ』っていう柔軟なタイプです。私も、事件をきっかけにツイッターのアカウントを開設しました。信者が内情を語らないのは、あくまでテレビなどメディアの上での話なんです」

 

 約50年前に両親が統一教会に入信し、40年前に合同結婚式で出会って生まれたBさんのような信者は「祝福2世」と呼ばれる。Bさんは現在、正社員として働いているという。

 

「幸い、今の会社は社内にテレビを置いておらず、勤務中に『ミヤネ屋』など、教会を叩いている番組が見られる環境ではありません。これまで私は、学校で先生からイジメられたり、友達が離れていったりしてきました。今の会社では、信者であることは絶対に言えないですよ」

 

 Bさんは信者であることを明かさず、この日は会社の送別会で盛り上がる予定だという。

 

 また、30代の女性信者・Cさんは、自民党議員と統一教会との“濃厚接触”報道で、むしろ安堵したという。

 

「じつは、よけいな出費が減って助かっているんです。集会に参加するごとに献金する決まりなのですが、事件のあった週末からはマスコミが来るという理由で、集会は休みになっているのです。すでに月収の10%を献金しているので余裕はなく、熱心な信者である両親はともかく、私はホッとしていますね」

 

 両親は合同結婚式で結ばれた祝福家族ではないため、教団内で厚遇されることはなかった。しかし、収入のほとんどを献金し、さらに壺や宝石、教祖のポストカードなどを大量に買っていたという。

 

「母は土日に私の手を引いて、魚介類の干物を訪問販売していました。教会系企業から仕入れて、利益だけではなく売り上げのすべてを、また献金していました」

 

 仕入れ代金がまるごと教会に戻ってくるのだから、教会が訪問販売に力を入れるのも当然だ。しかし、Cさんは教団に固執する両親のことを子供のころから不思議に思いながらも、2世信者として献金を続けることには疑問を持たないようだ。

 

「安倍元首相の狙撃犯は統一教会信者の家族だ」という第一報は、事件発生から2時間くらいたった段階で、食口(統一教会仲間)のLINEグループに回っていたという。

 

 しかし、関東在住の40代男性で、同じく2世信者のDさんは、まだ犯行と教団との因果関係について納得しきれたわけではないそうだ。

 

「私は、教会の存在が襲撃事件の一因にはなっても、それだけで山上容疑者が安倍元首相を殺害するに至るというのは納得できません。私が信者だからこう思うのかもしれませんが、もともとの親子関係や家庭内での教育といった、別の要因も考える必要があると思います。かといって、山上家を責めたくはありませんし、複雑な心境です」

 

 Dさんは「高額献金など、教会にも問題はある」と率直に認めつつ、不必要な批判が誤解や偏見を生んでいると語る。

 

「こういうことを言うとマインドコントロールされていると言われるのでしょうが、ここを好機とばかりに、教団の“あることないこと”がテレビで当たり前のように言われていて、いち信者としてフラストレーションが溜まります。一方で、批判的な姿勢で知られるワイドショー、とくに『ミヤネ屋』なんかはあまりに偏向的で、見ていて思わず笑っちゃいますね」

 

 日本脱カルト協会の理事で日本基督教団・白河教会の竹迫之牧師は、信者が報道について一様に“あることないこと”と表現していることに引っかかりを覚えるという。

 

「もし“ないこと”なら、堂々と反論すればよいのです。現在は教団がしでかした“あること”について盛んに批判されているのに、まともに答えないからこそ、さらにツッコミが苛烈になっている状況です。霊感商法などについて“過去のこと”と水に流したいのなら、『その過去の被害を回復するために、現在の全財産を献げる覚悟があるのか』と問い質したくなります」

 

 8月10日、統一教会の田中富広会長は、記者会見で「過剰なメディア報道で、信徒からさまざまな被害が報告されている」と述べた。

 

 前出のAさんが語る。

 

「教会の電話は抗議や無言電話で鳴りやみません。教会の前で自転車を止めようとした女性信者が、『朝鮮人死ね』と言われたこともあります。本部にはカミソリなども送られてきています。もっとも、脱会しようという人がいるとは聞いていません」

 

 ジャーナリストの鈴木エイト氏は、目が覚めない現役信者の実態と、教団への誹謗中傷についてこう語る。

 

「統一教会の信者数は公称60万人ですが、実際は10万人しかいません。田中会長が7月の集会で『動揺しないで。献金はとても大切な行為です』と訴えているように、信者の繋ぎ留めに必死なんです。8月の記者会見で田中会長は、教団に対して『街宣車での大音量による罵声があった』と訴えましたが、現役信者に聞いても『そういうことはない』と言っていました。かなり“盛ってる”んじゃないかと思います」

 

 教団本部に勤める職員・Eさんは、諦め顔で本音を打ち明けた。

 

「統一教会の職員が転職できるわけもなく、このまま続けるしかありません。本部前に詰めているメディアが、昼どきになっても施設から職員の出入りがないことについて疑問を口にしていましたが、職員はみんな、持参した弁当を食べているんです。コンビニ弁当は高くて買えないです。10年以上、毎日の3食がうどんだった先輩もいますよ」

 

 先細りは食い止められそうにない。

 

企画協力・鈴木隆祐

( 週刊FLASH 2022年9月13日号 )

今、あなたにおすすめの記事

社会・政治一覧をもっと見る