新型コロナウイルスに感染し、療養していた岸田文雄首相は、8月31日、記者会見をおこなった。会見では、旧統一教会と自民党の議員の密接な関係が次々と明らかになるなかで、
「国民から引き続き懸念や疑念の声をいただいてる。自民党総裁として、率直にお詫び申し上げる」
と謝罪。さらに、
「所属国会議員を対象に、当該団体との関係性を点検した結果をとりまとめ、公表すること」「所属国会議員は、過去を真摯に反省し、しがらみを捨て、当該団体との関係を断つことを党の基本方針として、徹底すること」「今後、社会的に問題が指摘される団体と関係を持つことがないよう、コンプライアンスチェック体制を強化すること」を指示したと語った。
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一方で、9月27日に予定されている安倍晋三元首相の国葬については、これまでの開催理由を繰り返したうえ、
「今回の『国葬儀』の開催は、国民に弔意を強制するものではないが、さまざまな意見とともに、説明が不十分との批判をいただいている。そうした意見、批判を真摯に受け止め、正面から答える責任がある。政権の初心に返って、丁寧な説明に全力を尽くしていく」
と、国葬に反対する声に対して「説明していく」ことだけを述べた。
「あまりに期待外れの内容でした。国葬については、多くの世論調査で半数以上が反対している結果が出ているわけですが、“丁寧な説明”で、反対から賛成にまわる国民が増えるとは思えません。
さらに、8月30日に松野博一官房長官は国葬の警備費について、開催終了後に公表すると発言しました。こちらにも批判が殺到しており、記者から質問が出ましたが、『警備や接遇については予算に計上している規定予算の範囲内で対応する。具体的な数字については示すことができない』とだけ答えました」(政治部記者)
8月29日には「東京新聞」が、安倍元首相の家族葬に、自衛隊の儀仗隊が派遣されたことを報じている。政府が関与しない私的な葬儀に、儀仗隊が参列したのは戦後初めてのことで、「自衛隊の私兵化だ」という批判の声も殺到した。
「しかし、これについても岸田首相が説明することはありませんでした。結局、会見は中身があるようで何もない、単なる“決意表明”の場だったんです」(同前)
中身のない会見に、国民の批判が殺到している。
《岸田の記者会見は国葬進めてる内容しか無かった。国民の意見を全く聞かず強行する予定》
《「先送りの岸田」の面目躍如》
《丁寧な説明と言いながらあれこれいらない言葉を付け足して結局何一つ伝わらない》
《今日の会見は、岸田が何を説明するかについてを説明するための記者会見という理解でよろしいでしょうか?》
《国葬費用の総額の概算すら言わない ぼったくりバーと同じ》
岸田首相にあるのは聞く耳だけで、決断する“心”はないということか。このまま国葬を強行すれば、ますます支持率が落ちるのは間違いない。
( SmartFLASH )