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【旧統一教会】関連団体幹部が自民党の“断絶宣言”に「絶対に縁は切らない」…“隠れ関係議員”を仄めかす衝撃回答

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2022.10.05 06:00 最終更新日:2022.10.05 06:00

【旧統一教会】関連団体幹部が自民党の“断絶宣言”に「絶対に縁は切らない」…“隠れ関係議員”を仄めかす衝撃回答

細田博之衆院議長は、教団関連団体の会合に複数回出席したことを文書で認めた

 

「指摘されている政治家との関わりの内容も、祝電や会合への参加をはじめ、すべて通常のお付き合いの範疇を超えていない関係であって、法的・倫理的にもなんら問題がないものばかりです。私たちは微動だにしません」

 

 そう主張するのは、旧統一教会関連団体の幹部だ。

 

 岸田文雄首相が自民党議員に対し、「旧統一教会とは、今後一切の関わりを持たないように」との通達を出したことについて、激しく反論した。

 

 

 自民党は9月8日、党所属国会議員379人のうち半数近くにあたる179人が、旧統一教会となんらかの接点があったとする調査結果を公表した。

 

 茂木敏充幹事長は「社会的に問題が指摘されている団体との関係を断つ。党の方針に従えない場合は、同じ党では行動できない」とまで言い切った。

 

 はたして旧統一教会は、こうした自民党の対応をどう思っているのか。本誌が関連団体幹部に質問をぶつけると、匿名と書面での回答を条件に自民党に対する恨み節を爆発させた。

 

 自民党の「関係解消宣言」には、こう抗議する。

 

「『社会的に問題が指摘されている団体』という定義が明確でなく、さらに、それよりも定義が不明確な『関連団体』との関係断絶も迫る自民党のこのたびの決定には、強い疑問と違和感を覚えます」

 

 その理由をこう説明する。

 

「志を共にする政治家への応援の見返りとして、私たちは政治家に便宜供与をお願いしたことはありませんし、それを受けたこともありません。私たちの目指す国作りに近い政治信条を持っている政治家を純粋に応援したにすぎません」

 

“相思相愛”だった自民党から三下り半を突きつけられたことに納得がいかないという旧統一教会側。では、今後は自民党との関係をすっぱり断つのかと思いきや…。その問いには、さらに語気を強めてこう断言する。

 

「家庭連合及び友好団体の職員個々人が、日本国民としてこうした権利(注・参政権や請願権)を行使する限り、自民党であろうとそれ以外の政党であろうと、政治家が特定の団体の構成員と一切の関わりを持たないなどということは、実際には実行不可能であると理解しています」

 

 さらに、今後の選挙の応援についても、「時の流れとともに事態は変わります。友好団体としては臨機応変に対応します」と、事態が鎮静化すれば“復縁”するとし、自民党との縁は切らないままでいる意向を示した。

 

 教団は9月22日、記者会見を開き、過去に過度な献金があったとして、今後は指導を徹底すると表明した。

 

 一方で29日、テレビ番組での弁護士の発言で名誉を傷つけられたとして、弁護士3人とテレビ局2社を名誉毀損で提訴。

 

 教団は安倍晋三元首相銃撃事件以降の糾弾を跳ね返すべく“反撃”に出ている。その矛先は、メディアだけに向いているわけではないようだ。

 

 自民党議員のなかで関係修復を願い出た議員がいるかを問うと「相手のあることなので詳細は控えたい」と回答する一方で、「まだ統一教会との関係が表面化していない議員がいるか」と聞くと、「団体と関わりのある議員はほかにもいらっしゃると思います」と、隠れたままの“関係議員”の存在を明言したのだ。

 

 統一教会側のこうした回答を、ジャーナリストの有田芳生氏が解説する。

 

「付き合いのある議員がまだいるというのは本当でしょう。麻生太郎氏など、1980年代から交流のある議員がいるのは事実ですから、ほかにも教団と関係がある議員の存在を仄めかしたいのだと思います。そのうえで、『関係を断つことはできない』というのもまた、彼らの本音でしょう。

 

 これからも“隠れキリシタン”のように、政治と宗教の関係は続いていくのだと思います」

 

 まるで「腐れ縁」のような自民党と旧統一教会の関係。きれいさっぱり別れることなど、とうていできそうにない。

 

写真・長谷川 新

( 週刊FLASH 2022年10月18日・25日合併号 )

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