10月24日、旧統一教会(現・世界平和統一家庭連合)との関係をめぐり、山際大志郎氏は経済再生担当大臣の辞任に追い込まれた。岸田首相による「事実上の更迭」との報道もある。
だが、こうした「トカゲの尻尾切り」がうまくいかない可能性もある。山際氏の他にも、旧統一教会との接点を持つ閣僚や党幹部が複数いるからだ。岸田首相の対応次第では「ドミノ退場」を招きかねない状況になっている。
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25日、共産党の志位和夫委員長は、山際氏の辞任をめぐる岸田首相の説明に自身のTwitterでこう苦言を呈した。
《山際大臣の統一協会との癒着関係への認識と反省は一言もなし。あまりに対応が遅れたことへの反省もなし。他の政務三役の調査の表明もなし。これで区切りがつくと思ったら大間違いだ》
同日、政治評論家の田崎史郎氏も『めざまし8』(フジテレビ系)で、ドミノ退場の可能性について言及。MCの谷原章介から「山際さんほど深い関係が認められている方っていらっしゃらないですよね?」と聞かれた田崎氏は、「閣僚のなかにはいないんですけど、次は衆院議長の細田(博之)さん、どうなんですか」と指摘した。
細田博之衆院議長は、9月29日と10月7日の2回、ペーパーを出し、旧統一教会関連の会合出席8件と祝電など3件を認めたものの、自らの言葉で説明はしていない。
25日の衆院本会議で急遽おこなれた質疑で、立憲民主党の逢坂誠二代表代行は、「いまだに貝のように口を開かない細田衆院議長の記者会見も必要」と、細田氏に説明を促すよう、岸田首相に求めた。共産党の塩川鉄也氏も「議員運営委員会の場での説明・質疑を求める」と強調した。
SNSでは「ドミノ退場」の可能性がある議員として、細田氏以外に、今夏の参院選前に生稲晃子氏を連れて教団施設を訪れていた萩生田光一政調会長や、2015年に旧統一教会が「世界平和統一家庭連合」に名称を変更した際に文科大臣だった下村博文氏の名前があがっている。
《山際さんがトリガーとなって辞任ドミノが始まるか! 次は下村さん?萩生田さん?細田さん?》
《細田衆院議長が辞任しないのも、萩生田政調会長が辞任しないのもおかしいし、理不尽。辞任ドミノになるべき》
《教団との関係の説明責任を果たしていない点では、細田衆院議長も萩生田政調会長も同罪》
《山際経済再生相の次は誰かな?閣僚ではないけど萩生田政調会長に一票》
旧統一教会問題とは別に、寺田稔総務大臣や秋葉賢也復興大臣は、事務所の賃料をめぐる脱税疑惑を国会で追及されている。「ドミノ退場」を岸田首相は食い止めることができるだろうか。
( SmartFLASH )