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豊島区長「ヨドバシ出店反対」の裏!「ビックカメラとのパートナー協定」と「創業者からの8000万円寄付」
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2022.12.22 06:00 最終更新日:2022.12.22 06:00
「絶対に、絶対に反対させていただきたい」
12月14日、東京・豊島区の高野之夫区長が会見を開き、西武池袋本店(同区)の低層階にヨドバシカメラが出店する計画について、強い口調でこう述べた。
「西武池袋本店の運営会社『そごう・西武』の全株式は、11月に親会社であるセブン&アイ・ホールディングスから米投資ファンドであるフォートレス・インベストメント・グループへの譲渡契約が締結されています。
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その後、西武池袋本店の地下1階~4階などの低層階に、フォートレスと連携するヨドバシホールディングスが、ヨドバシカメラを出店する計画が浮上していました」(経済ジャーナリスト)
すでに、池袋駅周辺にはビックカメラ、ヤマダデンキ、ノジマなど大手家電量販店が出店している。高野区長はヨドバシカメラの出店に反対する理由として、「(西武池袋本店に入居する)高級ブランドの撤退」と、「家電量販店の競争激化」を挙げている。
「2009年に三越池袋店が閉店し、跡地にヤマダデンキが出店したときは、高野区長は『(三越閉店という)ショックを乗り越えピンチをチャンスに変えたい』と、ヤマダに期待を示していたのですが……」(前出・ジャーナリスト)
高野区長はなぜ、ヨドバシカメラの出店には強く反対するのか。豊島区政関係者がこう明かす。
「じつは、豊島区はヨドバシカメラの“ライバル”であるビックカメラと、2022年10月6日に『豊かなまちづくりのためのパートナーシップ協定』を締結しているのです。協定によって、豊島区はシティプロモーションの推進や地域産業の活性化など、さまざまな分野でビックカメラと協力していくことになります」
ビックカメラは「池袋本店」のほか、池袋周辺に6店舗を展開しており、さらにグループが運営する保育園もある。同社はこれまで、豊島区にさまざまな形で協力してきた。
「2020年にオープンした『豊島区立トキワ荘マンガミュージアム』には、ビックカメラの創業者が8000万円という大口の寄付をおこなっています。そのほか、池袋を周遊するバス『IKEBUS』に同社が協賛するなど、さまざまな区のイベントに関わってきました」(同前)
ビックカメラに足を向けて寝られない豊島区としては、ヨドバシカメラの出店をなんとかして阻止する必要があったのか――。じつは、今回の“ヨドバシ排除”のカギを握っている幹部職員がいるという。
「区の文化政策を担うA担当部長です。豊島区の策定している『国際アート・カルチャー都市構想』の責任者として、キュープラザ池袋(現グランドスケープ池袋)やハレザ池袋の開発、池袋西口公園のリニューアルなどを担当してきました。
A担当部長はビックカメラともともと懇意で、『マンガミュージアム』への大口寄付も、彼なしには実現しませんでした。A担当部長は高野区長の“お気に入り”で、問題の会見で区長が読み上げた原稿も執筆しています。高野区長は84歳と高齢で最近は体調がすぐれず、A担当部長には次の区長選で、自分を後継指名してもらいたいという思惑があるようです」(同前)
豊島区広報課に、高野区長がヨドバシカメラの出店に反対したのはビックカメラへの配慮があるためか、高野区長の会見の原稿を執筆したのはA担当部長かを問い合わせると、以下のような回答があった。
「今回の会見に関して、ビックカメラに配慮したという事実はありません。(A担当部長が会見の原稿を執筆したかについては)A部長が原稿を執筆した事実はありません。原稿は、区長が地元区民の皆様、職員からのさまざまな意見を受け留めたうえで、自らの思いを表わしたものです」
“池袋家電戦争”と言われる量販店の熾烈な戦いに、行政が一方のみ肩入れしているなら、許されない。
( SmartFLASH )