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中国感染爆発で日本どうする「コロナ5類に引き下げか否か」イタリアもアメリカも台湾も対策強化中
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2022.12.29 17:19 最終更新日:2022.12.29 17:24
12月28日、イタリア政府は、中国からの渡航者に対し、入国時に新型コロナウイルスの感染検査を義務づけると発表した。
イタリア北部ミラノの国際空港では、すでに26日から北京便と上海便の乗客検査を始めており、2機の乗客212人を検査したところ、97人が陽性と確認されたという。
同国保健相は、すべての旅客に検査を義務づけることは「イタリア国民を守るために不可欠」と表明。検査結果のゲノム解析で新たな変異株が検出されれば、中国からの渡航に厳格な制限を課す可能性を明らかにした。
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27日、中国政府は、これまで原則として禁止してきた中国人の海外旅行について、2023年1月8日から、申請受付を再開すると発表している。
同日、岸田文雄首相は、中国本土で新型コロナの爆発的感染が報じられているとして、12月30日午前0時から緊急で水際対策を強化すると表明。中国からの渡航者全員に入国時検査を実施し、陽性者は原則として7日間、無症状でも5日間の隔離対象とする。到着便は成田など主要4空港に限定する。
中国政府の「ゼロコロナ」政策の終了を受け、感染者の大量流入を警戒した対応だが、作家でジャーナリストの門田隆将氏は、28日、中国のコロナは強毒化している可能性があるとして、Twitterでこう警鐘を鳴らした。
《日本の観光ビザ申請を凍結してきた中国が1月8日から海外旅行“解禁”。独自に変異した株があっという間に日本を席捲するだろう。米はいち早くビザ発給停止。日本は検査キットでの陰性確認義務付けだけ。国民にあれだけ不自由を強いても命を守る施策は採らない政権》
一方、医師で作家の知念実希人氏は、27日、自身のTwitterにこう書きこんだ。
《自称保守層が『中国のコロナは強毒性で危険だ!』と騒いでいますが、そのような事実はなく、全て既に日本に入ってきている株です。あの方々が『ただの風邪だ!』と言っていたのと同ウイルスです。今後注視は必要ですが、誤情報で過剰に不安になる必要はありません》
日本政府は、新型コロナの感染症法上の位置づけについて、入院勧告など強い措置が可能な「新型インフルエンザ等感染症」(2類相当)から、季節性インフルエンザと同等の「5類」に引き下げる検討をしているところだ。
年末年始の感染状況を見極めたうえで、2023年1月にも岸田首相と関係閣僚が協議して判断するとみられる。移行時期は4月1日案などが出ているところだ。SNSでも「5類に引き下げていいの?」など、「5類」に引き下げるべきか否か、白熱した議論が交わされている。
門田氏は、新型コロナの「5類」引き下げを主張してきた人物だ。同じく「5類」引き下げを主張してきた論者のなかでも、見解は分かれている。
国際政治学者の三浦瑠麗氏は、28日、岸田政権の水際強化策に対し、Twitterでこう疑問を呈した。
《政権が不人気だから早期警戒モードなんだろうけれど、国内政治を優先して科学的根拠のない特別措置を課すと、中国の東日本の農産物・水産物に対する非科学的な輸入制限を批判できなくなりませんかね》
米国は、2023年1月5日から、中国から航空機で到着する渡航者にコロナ検査での陰性証明を義務づける。台湾も1月、中国本土からの渡航者に到着後のPCR検査を義務づける方針だ。
中国で新型コロナが感染爆発した影響は大きい。中国人が大規模に移動する春節(旧正月)は、2023年1月21~27日。日本は感染拡大を乗り切れるか。
( SmartFLASH )