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【地震2013−2022】10年間で「震度7」は3回、最多は熊本県4743回、最少は富山県117回/47都道府県完全データ

社会・政治 投稿日:2023.01.08 15:57FLASH編集部

【地震2013−2022】10年間で「震度7」は3回、最多は熊本県4743回、最少は富山県117回/47都道府県完全データ

2016年の熊本地震(写真:児玉千秋/アフロ)

 

 2023年は、1923年に起きた関東大震災から100年となる節目の年。防災への注目が高まっているが、実際には、近年、どれだけの地震が日本で起きているのか。2013年から2022年の10年間での回数を都道府県ごとに調べてみた。気象庁の震度データベースを用い、編集部で集計をおこなった。

 

 もっとも多く震度1以上の地震を計測していたのが熊本県で、その数はなんと4743回。震度3以上が560回、震度5以上が28回という数字も、2位以下を大きく引き離している。

 

 

 熊本県の地震4743回のうち3812回は2016年のもの。「熊本地震」が発生した年である。同年4月14日と4月16日に最大震度7を観測している。震度7は、阪神・淡路大震災(1995年)、新潟県中越地震(2004年)、東日本大震災(2011年)についで4例めと5例めにあたり、九州では初だった。

 

 その後、熊本県の地震は、2017年265回、2018年126回と減少。2022年は65回で、2015年以前のレベルに戻っている。

 

 熊本県に次いで多かったのは、福島県で3095回。以下、茨城県2906回、宮城県2708回、岩手県2631回となっている。

 

 茨城県は、震度3以上が344回、震度5以上が15回で、ともに熊本県に次ぐ多さとなっている。県の南西部と千葉県北西部の地下は太平洋プレートとフィリピン海プレートという2つのプレートが沈み込む地域で、世界的に見ても珍しい地震多発地域。“地震の巣” とも呼ばれる。

 

 北海道は7番めに多い2271回だが、2018年9月6日に胆振地方中東部を震源とする地震が発生、震度7を記録した。これが国内で6番めの震度7で、この10年間で、国内で3回、震度7の地震が発生したことになる。

 

 石川県は429回で全体の29番めだが、そのうちの約半数の202回が2022年に発生。2020年までは年間30回以下が続いていたが、2021年の89回から急増している。2022年6月19日には能登地方を震源とする震度6弱の地震が発生。増えている地震のほとんどは能登半島付近を震源としたものだ。

 

 東京では震度5以上を7回計測しているが、そのうち5回は三宅島や小笠原など島しょ部のもの。残る2回は、2015年9月12日の東京湾を震源とする震度5弱の地震と、2021年10月7日の千葉県北西部を震源とする地震によるもの。

 

 逆に地震が少なかったのは富山県で、震度1以上が117回。震度5以上はなく、震度4も2回のみ。次いで少ないのは三重県で167回。こちらも震度5以上は0回で、震度4は3回。

 

 ほかに震度5以上が0回だったのは、愛知県、静岡県、岐阜県。三重県を含め大きな地震が少なかった地域といえるものの、南海トラフ沿いで想定される「東海地震」発生の切迫性は高まっており、注意は必要だ。

( SmartFLASH )

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