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高市早苗「捏造文書」問題に繰り出される “謎理論”…小西議員「精査するのはおかしい」、世耕議員「全部真実とは限らない」

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2023.03.08 15:28 最終更新日:2023.03.08 15:30

高市早苗「捏造文書」問題に繰り出される “謎理論”…小西議員「精査するのはおかしい」、世耕議員「全部真実とは限らない」

 

 3月2日、立憲民主党小西洋之参院議員が公表した、A4で78ページの文書に関して、3月7日、松本剛明総務相は記者会見で「すべて総務省の行政文書である」と認めた。

 

 行政文書は、行政機関の職員が職務上作り、組織的に用いるものとして保有する。

 

 一方で、松本氏は「一部は関係者の認識が異なる部分があるなど正確性が確認できないものがある」として、内容の精査を続ける考えも示した。精査の終了時期については「8年たっているということもある、としか申し上げられない」と言葉を濁した。

 

 

 文書は2014年から2015年にかけて、『サンデーモーニング』(TBS系)に不満を持った礒崎陽輔首相補佐官(当時、2019年の参院選で落選)が、総務省に対して、放送法が規定する「政治的公平」の解釈変更を迫ったやりとりが記されている。

 

 当時総務相だった高市早苗経済安保担当相は、3月3日の参院予算委員会で「悪意を持って捏造されたものだ」と断言。文書が正しかった場合には議員辞職する考えを示した。

 

 高市氏は、3月7日の会見では、自身について触れた4枚の文書について、作成者が不明で日時が特定されておらず、内容が不正確だとして、「ありもしないことをあったかのように作るのは捏造だ」と強調。閣僚辞任や議員辞職を迫るのであれば、文書を公表した小西参院議員に立証責任があるとの考えを示した。

 

 3月8日、小西参院議員は、自身のTwitterにこう書きこんだ。

 

《総務省のエース官僚らが作成し、最高幹部で共有(使用)されたいた行政文書の正確性を総務大臣が精査するというのがおかしい。当時の総務省が礒崎氏らに強要されて違法行為を行ってしまったことを胡麻化すため、高市大臣の辞職を防ぐための「精査」でしかない。要するに国会の審議妨害です》

 

 政治家が官僚組織に介入することを問題視したわけだが、SNSでは小西氏の見解を疑問視する声が多くあがった。

 

《省庁の最終責任者は大臣なんだから、文書の正確性を大臣が精査するのは当然だろう》

 

《最高幹部で共有していようと、文書に作成者の思い込みや誤解、間違いがあるかもしれず、精査しないで正確とは言い切れないと思います。で、精査することの何がマズイんでしょうか》

 

《???その文書には、電話の日時も文書の作成者も記されていないのだが、総務省のエースがそんないい加減なことをして良いのか?》

 

 一方で、3月7日、自民党の世耕弘成参院幹事長は、会見で自身の見解を述べた。

 

「行政文書かどうかというのは外形的に決まる。役所で2人以上で共有された瞬間に、どんな走り書きのメモであっても行政文書になる。総務省はそのことを確認したのだろう。

 

 ただ、外形的に行政文書だからといって、中身が全部真性である、真実を伝えているかどうかはまた別問題だから、関係者で精査をしてもらいたい」

 

 形の上で行政文書と確認されても、内容は真実とは言い切れないとの認識を示したわけだ。だが、文書作成時に官房副長官を務めていた世耕氏が行政文書そのものを否定した発言ともとれるだけに、こちらも批判が巻き起こった。

 

《すごいな。「文書」という形式で残されている公的記録を全否定》

 

《つまり、世耕氏は「きちんとした行政文書であっても信用してはならない」と言っているわけだ。それでどうやって政策が作れるんだ?》

 

《自ら「政府は信用に値しない」と公言したようなもの》

 

《世耕も行政文書が真実かどうかわからないみたいなこと言ってたし、岸田自公がそう言い張るならそれに基づいた予算案全部やり直しだな。その覚悟で言ってんの?》

 

 当初の「文書の信ぴょう性」をめぐる問題が、繰り出された謎理論によって、あらぬ方向に向かっている。このままでは、政府の正当性まで疑問視されることになりかねない。岸田政権はこの問題にどう決着をつけるのだろうか。

( SmartFLASH )

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