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「小中学校の給食費無償化」自民・茂木幹事長の提言に「ヤルヤル詐欺」の声「所得制限撤廃」主張も即トーンダウンの過去

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2023.03.21 18:26 最終更新日:2023.03.21 18:29

「小中学校の給食費無償化」自民・茂木幹事長の提言に「ヤルヤル詐欺」の声「所得制限撤廃」主張も即トーンダウンの過去

 

 3月20日、自民党茂木敏充幹事長は、少子化対策のひとつとして、全国の公立小中学校給食費の無償化を目指す考えを明らかにした。

 

「家庭の事情に関係なく支援をしていく観点から、小中学校の給食費無償化を実現したい。今週中にも党として論点をまとめ、政府に提案する」

 

 福島県二本松市の認定こども園を視察後、記者団に語った。党がまとめる少子化対策の提言に盛り込み、6月に策定する「骨太の方針」に反映させたいとも強調。財源については「少子化対策の優先順位をつけることが重要だ。そのうえで、必要な財源というものも新しい発想で考えていきたい」との考えを示した。

 

 

 手厚い子育て対策が全国的に注目される、兵庫県明石市の泉房穂市長は同日、自身のTwitterにこう書き込んだ。

 

《『給食費無償化』の国による実現を目指すとのこと。しかも「関連予算」のスクラップ(やりくり)で対応するとのこと。自民党の幹事長の発言は重い。自民党が本気になれば、すぐに実現できることだ。次の補正予算に計上していただきたい。頑張れ、茂木幹事長》

 

 茂木幹事長は、1月25日の衆院本会議の代表質問で、岸田文雄首相に対し「児童手当については、すべての子供の育ちを支えるという観点から、所得制限を撤廃すべきだと考えています」と主張。

 

 1月30日には、党のインターネット生番組「CafeSta(カフェスタ)」に出演し、子供の多い世帯ほど所得税が軽減される「N分N乗(世帯課税)方式」導入などをあらためて主張し、「自分なりの意見交換などの集大成として提案した」と語った。

 

 だが、所得制限撤廃には「安倍派」の西村康稔経済産業相、世耕弘成参院幹事長、萩生田光一政調会長らから消極的な発言が相次ぎ、茂木幹事長も「全体の政策パッケージを作るなかで、優先順位を検討すべきだ」とトーンダウン。「N分N乗方式」に関しては、もはや忘れ去られた感さえある。

 

 そのため、茂木氏の「給食費無償化」発言には、SNSで実現を疑問視する声が上がっている。

 

《自民党の茂木敏充幹事長が所得制限撤廃に続き、給食費の無償化を打ち出しました。いいですね。ただ、結果が全てです》

 

《所得制限撤廃、給食費無償 どっちも茂木さんがパフォーマンス的に言い出したことだけど、実現の見込みがあっての発言なのかな》

 

《うわー選挙前ですねー自民党ヤルヤル詐欺》

 

《期待させて裏切るのはだけはやめてほしい。児童手当の所得制限撤廃もN分のN乗も前向きな発言があったけど、全然進んでいないから》

 

 同日、松野博一官房長官は、記者会見で、茂木氏の「給食費無償化を実現したい」発言について問われ、「発言の詳細を承知しておらず、政府としてコメントすることは差し控える」と述べるにとどめた。

 

 所得制限撤廃に続き、給食費無償化まで実現しなかったら、「重い」はずの自民党幹事長の発言も「ヤルヤル詐欺」と言われても仕方ないだろう。

( SmartFLASH )

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