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絶滅危惧の希少植物を引き抜かれた!園が綴った “悲痛な反省” に同情殺到

社会・政治 投稿日:2023.04.10 21:00FLASH編集部

絶滅危惧の希少植物を引き抜かれた!園が綴った “悲痛な反省” に同情殺到

植物が引き抜かれてしまった現場(提供:横浜市立金沢動物園)

 

《4月4日の朝、動物園内にある、環境省や県が定める、絶滅危惧種である植物の保護地がひどく荒らされ、当該植物がほぼ全て引き抜かれる事例が発生しました。》

 

 神奈川県内に位置する「横浜市立 金沢動物園」は、4月9日、公式サイト上のブログを更新。保護している植物が、何者かによって荒らされたことを発表した。サイトに掲載された写真を見ると、無残に植物が引き抜かれてしまっていることがわかる。

 

「園内の希少植物に関して残念なお知らせです。」と題された記事は、冒頭の文章からはじまる。

 

 

 保護地へ立ち入れないようにするため、人止めや調査用具などを設置していたが、乗り越えられ、壊されてしまったようだ。

 

 同園の発表によると、引き抜かれた植物は、市内の造成予定地に生育していたものを保護的に移植したもので、今年は例年の数倍のつぼみをつけていたという。《そんな矢先の出来事で非常に残念でなりません》という言葉からは、園の悲痛な思いが伝わる。

 

 植物は、人との距離を離しすぎないように保全してきたが、そのことが《対策の甘さを生んでしまったのではないか》と反省の言葉も綴られている。

 

 植物の引き抜きが報じられると、ネットでは、園への同情と “犯人” への怒りの声が寄せられた。

 

《来園者のためにも見せていただけるようなお世話されていたのに反省させられることになるとは。お気持ちを想うとやりきれません》

 

《誰が何故? まったく理解できない!》

 

 本誌は、同園の広報担当者に取材を申し込んだところ、「犯人をつるし上げる報道は望んでいません」としたうえで応じてくれた。ブログでは、引き抜かれた植物を「該当種」として伏せていたが、その理由についてこう説明する。

 

「こちらは絶滅危惧種ということで、種名を出してしまうことで逆に『これが欲しい!』と思われてしまう方がいらっしゃる可能性があるため、あえて出しておりません」

 

 今後の対応について聞いてみると、

 

「もともとは私たちの暮らしの近いところに生息していたものの、開発が進み、絶滅危惧種になっている植物です。

 

 お客さまにも『人の生活に根差して生育していた植物がいた』ということを理解していただくため、人との距離を離しすぎないよう心がけて保全を進めてきました。

 

 残っている植物に関してはバックヤード、つまりお客さまが入れない場所に移動させるかどうか検討中です。荒らされた場所についても思案中です」

 

 と明かした。

 

 この件について、すでに園は地元警察署に相談している。無事に立て直しできることを祈りたい。

( SmartFLASH )

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