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ステロイド検出騒動「ジャムー・ティー」の関係者を初直撃! 社長&仕掛け人「消費者無視」のあきれた罵り合い

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2023.04.24 06:00 最終更新日:2023.04.24 06:00

ステロイド検出騒動「ジャムー・ティー」の関係者を初直撃! 社長&仕掛け人「消費者無視」のあきれた罵り合い

注意喚起されている株式会社香塾「ジャムー・ティー・ブラック」(国民生活センターのHPより)と、現在は香塾堂株式会社のY氏。今回の騒動で「問い合わせや苦情が1000 件近く来た」と話した

 

「もはや我が国の社会問題

 

 岸田文雄首相(65)もこう断言したように、花粉症は“国民病”になりつつある。

 

 そんな症状から逃れようと、わらにもすがる思いの人々を裏切る事件が起きた――。

 

 4月12日、国民生活センターは、大阪市都島区の「株式会社香塾(こうじゅく)」が販売していた健康茶「ジャムー・ティー・ブラック」から、ステロイド成分が検出されたと発表。消費者に対して、健康被害が懸念されるとして、注意喚起している。

 

 

 人気が拡散したのは“花粉症に効く”とのふれ込みがあったためだが、それはステロイド成分による効果だった可能性が高い。ラジオ番組内で、同商品を飲んでいることを公言していたアルコ&ピース平子祐希(44)、マヂカルラブリー村上(38)といった人気芸人らが釈明に追われている。

 

 このお茶の飲用でどのような健康被害が起こりうるのか。医療法人社団FAM理事長で、BIOTOPE CLINIC院長の苅部淳氏はこう話す。

 

「長期間にわたるステロイド摂取が続いた状態から、急にステロイド摂取を中止すると、急激な低血圧、意識障害、嘔吐、下痢など重篤な状態に陥ることがあります。そのため、このお茶を日常的に飲用していた方は医師の指導を受けて、徐々にステロイドの摂取量を減らす必要があるでしょう」

 

 注意喚起により、商品回収と謝罪をおこなっている「香塾」だが、ネット上では同様の名前の別店舗や、同じ「ジャムー・ティー」の名で販売されている別商品の存在が複数指摘され、混乱をもたらしている。

 

 全国紙の社会部記者が話す。

 

「株式会社香塾の登記を確認すると、代表取締役はO氏になっており、取締役がY氏でした。しかし、そのY氏は2020年11月に辞任し、同年に設立された『香塾堂株式会社』や別のジャムー・ティー販売会社の取締役になっています。

 

 そして、香塾は『香塾本店』、香塾堂は『香塾』と、似た名前で販売サイトを運営していたんです」

 

 大阪市都島区のマンション内に、O氏が代表を務める社労士事務所があり、そこに株式会社香塾の本店も置かれている。その場所から徒歩15分ほどの距離に、別会社の香塾堂の店舗があった。

 

「株式会社香塾と当店香塾はまったく別の企業です」

 

 そう書かれた店頭の張り紙を眺めていると、香塾堂に“移籍”したY氏が姿を見せた。70代くらいの快活そうな男性だ。彼に「ステロイド茶騒動」について尋ねると、こう話し始めた。

 

「ジャムー・ティーは私がインドネシアに渡り、日本に持ち込んだもの。20年前に、ここで販売を始めたんです。しかし、私が高齢なこともあり、O氏に次をまかせようと株式の半分以上を彼に持たせて、株式会社香塾を作りました。

 

 ですが突如、O氏に経営から締め出され、株式会社香塾の取締役も外れたんです」

 

 そのためY氏は、手を差し伸べてくれた、O氏とは別の男性とともに、新会社の香塾堂を立ち上げたのだという。

 

「ジャムー・ティーなら、なんでも花粉症に効くわけではなく、私が独自に加工、配合したものだから効いていたんです。これは秘密の技術。

 

 まだ株式会社香塾で仕事をしていた2020年1月までに、私の手配でジャムー・ティーを計4t、インドネシアから輸入しましたが、同年5月ごろに在庫切れになったようです。

 

 すでに私とけんか別れをしていましたから、O氏はそれ以降、独自のルートで輸入したのでは。しかし、ほぼ未経験の人が輸入したら“偽物”をつかまされても不思議じゃないですよ」

 

 現在、香塾堂などで販売している“自分のジャムー・ティー”と、問題の商品は、仕入れ先から別物と推測するY氏。だが、万が一に備えて、自社商品も検査に出しているという。

 

 一方で、「読売新聞」の取材に、株式会社香塾は「担当者不在で回答できない」とし、雲隠れだったO氏。本誌がY氏の主張への回答を求めると、電話で話すことができた。

 

――なぜ、ステロイド成分が検出された?

 

「どのタイミングで混入したのか、調査を進めています」

 

――Oさんの仕入れに問題があったと、Y氏は推測している。

 

「どの仕入れ時期の商品から検出されたかも調査中ですし、私にはインドネシアの新規ルートを開拓する語学力もないですから、Yさんが辞められた後も、彼がいたときと同じルートから仕入れていました。

 

 うちは輸入して、包装、販売しているだけで、原材料に手を加えることはいっさいありません。ステロイド成分の入手なんてできませんし、弊社内での混入も考えられませんから、もともと入っていたとしか……」

 

 彼は彼で、Y氏の仕入れルートそのものに問題があった、と言いたげな口ぶりだった。

 

 責任のなすりつけ合いの罵りをする前にまず、健康被害に恐怖を感じた消費者を見てほしいが……。

( 週刊FLASH 2023年5月9日・16日合併号 )

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