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「家族と一緒に期限なしで働いて!」岸田首相の外国人労働者増加方針に「移民国家」との指摘続々、ひろゆきも疑問視
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2023.04.25 17:45 最終更新日:2023.04.25 17:48
4月24日、政府は家族帯同が認められる外国人労働者の在留資格「特定技能2号」の対象を、現在の2分野から11分野に拡大する方針を示した。
現在の対象は「建設」と「造船」だけだが、新たに「農業」「漁業」「宿泊」「外食」「製造業」など9分野を追加する。人手不足が進むなか、労働力確保に向け、経済界が対象拡大を要望していた。
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特定技能は2019年4月に設けられた在留資格。最長5年働けるが家族の帯同は認められない「1号」と、在留期間に上限がなく、家族の帯同が可能な熟練技能者向けの「2号」がある。
在留者数は、2月末現在、1号が14万6002人で、2号はわずか10人。2024年4月で5年に達する在留者が出てくるため、2号への移行が可能な制度変更が要望されていた。
だが、2号で5年以上就労して日本滞在が10年になれば永住権取得の道が開けるため、自民党保守派などから「移民政策につながる」と反発する声もあがっていた。
実業家のひろゆき氏は、4月24日、自身のTwitterでこう疑問を呈した。
《高い技能を持つ外国人が永久に日本に滞在出来る”特定技能2号資格” 高い技能がある外国人は英語が通じなくて給料が低い国は選びません。なので、たった10人しか居ない。政府はこの枠を拡大予定。つまり、低い技能の人でも永久に滞在出来るようにするって事ですよね?》
外国人労働者の受け入れ拡大は、岸田文雄首相が目指す賃金上昇に悪影響を与える懸念もある。移民流入により、欧州では社会の分断が拡がったこともあり、SNSでは「特定技能2号」の大幅拡大に批判的な声が多くあがった。
《移民は人手不足を手っ取り早く解決できる方法。一度移民受け入れ拡大へ舵を切ったら、「ウチの業界も対象に!」との声が続出する。結果、生産性向上や待遇改善等の機会が失われ、「移民依存社会→移民国家」になる》
《安い外国人労働者を就業させる事により日本人の賃金も上がらない状況を作り出す愚策!外国人労働者も日本人も不幸にする制度》
《この島国の日本が移民列島になる日も近い》
「4月25日、松野博一官房長官は『厳格な審査を経て6カ月、1年、3年のいずれかの在留期間を付与するもので、無期限の在留を認めるものではない』とし、移民政策との指摘を否定しています。しかし、この発言を素直にとるわけにはいきません。
というのも、1993年に創設された技能実習制度は、国際貢献を標榜するいっぽう、原則3年間は転籍できず、賃金未払いや暴行などの人権侵害も絶えなかったため、『奴隷制度』とも評されてきたんです。
政府の有識者会議が19日にまとめた中間報告案では、『外国人が能力を最大限に発揮できる社会』を実現するため、人権に配慮する必要性を強調しています。人権尊重の大きな要素が、家族の帯同なのです。
しかし、家族を連れて10年も暮らせば、多くの人は永住を希望するはずです。国の大きな方針の話ですから、議論を深める必要があるでしょう」(政治担当記者)
現在たった10人の「特定技能2号」は、2024年4月以降、どれだけ基準を下げ、どれだけ拡充されるのか。注視していく必要がありそうだ。
( SmartFLASH )