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「自公維国」で重要法案が次々と可決「閣外協力とほぼ同じ」SNSで危惧される「維国」の与党協力

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2023.04.28 17:39 最終更新日:2023.04.28 17:44

「自公維国」で重要法案が次々と可決「閣外協力とほぼ同じ」SNSで危惧される「維国」の与党協力

4月27日、国会内で国対委員長会談に臨む自民党の高木毅氏(中央右)、日本維新の会の遠藤敬氏(同左)、国民民主党の古川元久氏(左から3人め)、公明党の佐藤茂樹氏(右から2人め)(写真・時事通信)

 

 4月28日、衆院法務委員会で、外国人の収容・送還のルールを見直す入管難民法改正案が、自民、公明両党と日本維新の会、国民民主党(以下「自公維国」)の賛成多数で可決された。立憲民主党は反対した。大型連休明けにも衆院を通過する見通しだ。

 

 改正案は、難民申請中なら強制送還されない現行の仕組みを、3回め以降は原則送還対象とあらためる。

 

 

 4月23日に投開票された衆参5補選後、次々と重要法案が衆院で可決されている。

 

 4月25日には、衆院地域・こども・デジタル特別委員会で、保険証を廃止してマイナンバーカードに一体化する「マイナンバー法改正案」が、「自公維国」の賛成多数で可決された。4月26日には、衆院経済産業委員会で、60年を超える原発の運転延長を可能にする「GX(グリーントランスフォーメーション)脱炭素電源法案」が「自公維国」の賛成多数で可決された。

 

 4月27日の衆院本会議で、「マイナンバー法改正案」「GX脱炭素電源法案」は可決され、衆院を通過した。

 

「立憲と維新は2022年秋の臨時国会で『共闘』。旧統一教会(世界平和統一家庭連合)の被害者救済法を成立させ、『野党主導の国会運営』ともいわれなるなど、成果を上げてきました。

 

 ところが、立憲・小西洋之参院議員の『サル』発言以降、共闘は凍結されたまま。統一地方選で維新が躍進したこともあり、次期衆院選での野党第一党をめぐる駆け引きも始まっています。国民民主の玉木雄一郎代表も、維新との連携について『憲法と安全保障、エネルギー政策では、われわれにもっとも近い政党だ』と意欲を示すなど、野党共闘に変化が生じています。

 

 野党が分断されれば、自民党にとって国会運営は楽になります。重要法案でも、賛成あるいは少しの修正に応じる野党と協力すれば、『野党の賛成も得た』として、法案が採決できますから」(政治担当記者)

 

「自公維国」を会派別勢力で見ると、衆院では465中346、参院では248中180と、ともに7割を超す勢力になる。4党が協力すれば、どんな重要法案も可決することが可能となるわけだ。

 

 SNSでも、「自公維国」4党で重要法案が可決されていくことを危惧する声が上がっている。

 

《選挙が終わるや自公維国4党でやりたい放題…》

 

《こんないい加減な法案が自公維国という事実上の与党の枠組みで通ってしまう、強行採決する必要すらなく》

 

《閣外協力とほぼ同じ。自民党玉木派と自民党馬場派みたいなもんだわね》

 

《自公維国連立政権の誕生もあり得る?》

 

 危機感を強めているのが、共産党だ。志位和夫委員長は27日、記者会見し、「GX脱炭素電源法案」「マイナンバー法改正案」が衆院本会議で、「自公維国」の賛成多数により採決されたことについて、強く抗議した。

 

「このような重大な法案が、まともな審議なしに次から次へと通されたことは、かつて経験したことがない重大な事態であり、強く抗議する。国民的運動を広げ、参院での廃案のために全力をあげたい」

 

 入管法をめぐっては、立憲内部で意見が割れ、最終的に反対にまわることとなった。いちおう「野党第一党」である立憲には、もっと存在感を発揮してほしいものだが……。

( SmartFLASH )

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