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長崎県知事、自身のTwitterで保護動物の飼い主募集に「グッジョブ!」の声 殺処分ゼロを目指す動物愛を県に聞いた
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2023.06.23 15:45 最終更新日:2023.06.23 15:45
環境省によると、2020年度に全国の保健所で殺処分された犬・猫は、1974年度以降で最少となる2万3764匹となった。
殺処分はこの10年間で約10分の1に減ったが、同年度に自治体が引き取った犬・猫の数に対しての殺処分を表す「殺処分率」は高止まりしている。なかでも、長崎県(県、長崎市・佐世保市)は2763匹中1953匹(71%)と、全国でもっとも高かった。
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「長崎は『猫の街』と呼ばれるほど猫が多く、愛猫家も多く訪れます。温暖な気候で、細い路地などが多いために猫が暮らしやすく、そのため繁殖する数が多いのではないかといわれています」(現地に詳しいライター)
そのため、県もいろいろな対策を打っている。
「かけがえのない動物の命が数多く失われているこの現状を、なんとしても改善したいとの強い思いから、令和11(2029)年度までに『動物殺処分ゼロ』を目指すプロジェクトをスタートさせました」と語るのは、長崎県・県民生活環境部生活衛生課の担当者。
具体的には、収容数の多くを占める野良猫の数を減らすため、野良猫の不妊化活動を県内全域で推進しているという。
「行政だけでは進まないので、野良猫の不妊化活動や動物の譲渡などについて、民間ボランティアさんの経験や活動と連携させていただきながら進めているところです。また、収容された動物の譲渡を進めるため、新しい飼い主をウェブサイト上で探したり、譲渡会を開催したりしています」(同前)
そのひとつに、2022年に県知事に就任した、医師でもある大石賢吾氏のTwitter発信がある。知事のツイートには、このようなものがある。
《#保護猫の譲渡先を探しています! この子は、雑種、生後約1か月の男の子! よく食べ、よく動き回る元気な子だそうです!!》
《#保護犬の譲渡先を探しています! この子は、雑種、生後約2か月の女の子です!人に馴れたとても賢い子で、尻尾が巻いていて可愛いらしい!!》
つまり知事自ら、新しい飼い主を待つ犬猫を、連絡先とともに紹介しているのだ。このツイートが、動物愛護関係者の間で「グッジョブ!」と評判になっている。
「知事は、長崎県が目指す『動物殺処分ゼロ』に向けて、ご自身でも何かできることがあるのではないかとの考えから、自らのSNSで情報を発信されていると聞いています。失われる命をひとつでも減らすことができるよう、投稿をされております」(同前)
成果は上がってきているようで、知事のTwitterには《譲渡成立済です! ご協力ありがとうございました!》という書き込みもあった。この言葉が、もっと増えるように祈りたい。
( SmartFLASH )