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香港「処理水を放出したら水産物を禁輸」なぜか “海なし県” の埼玉と長野も対象に

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2023.07.13 15:52 最終更新日:2023.07.13 15:57

香港「処理水を放出したら水産物を禁輸」なぜか “海なし県” の埼玉と長野も対象に

香港の禁輸措置に「きわめて遺憾」と述べた松野博一官房長官(13日、写真・時事通信)

 

「国際的な安全基準に合致している」「中立的で科学的な評価に自信を持っている」

 

 東京電力福島第1原発のタンクに保管され、増え続けている処理水の海洋放出に向けて調査を続けていたIAEA(国際原子力機関)が、報告書をまとめて7月4日に発表した。

 

「タンクは来年春にも満杯になるため、政府は基準を下回る濃度に薄めて海に放出する計画です。IAEAが客観的なデータをもとに見解を示したことで、事態は進展するものと見られています」(政治担当記者)

 

 

 今後は福島県の漁業関係者の理解を得るため、西村康稔経済産業大臣が中心となって説明を続けていくはずだ。だが、中国政府はこのことを外交問題化させようとしている。

 

「中国外務省はこれまでも処理水を『核汚染水』と呼び、IAEAの発表直後に『すべての専門家の意見を十分に反映できていない。IAEAが性急に結論を出したことに遺憾の意を示す。日本は国際社会の懸念や反対を無視している』と非難しました。外交カードとして使う意図が透けて見えます」(同)

 

 これに呼応するように、香港政府は12日、処理水が海洋放出された場合、「香港の食品の安全と公衆衛生を確保するため、日本の10都県からの水産物輸入を禁止する」と発表した。10都県とは、福島県、宮城県、東京都、千葉県、栃木県、茨城県、群馬県、新潟県、埼玉県、長野県だ。

 

 中国政府は原発事故を受けて、同じく10都県産の食品(新潟県産のコメを除く)の輸入を停止している。香港政府は福島県産の野菜や果物、牛乳の輸入こそ停止しているが、福島など5県の水産物については放射性物質の検査証明書提出を条件に輸入を認めていたのだが……。

 

「今回は中国政府の指示があったはずです。日本が中国に対して半導体製造装置の輸出規制を強化したので、そのことに対しての報復と撤回を目論んでのことでしょう。完全な揺さぶりです。

 

 実際、2022年の日本から香港への農林水産物・食品の輸出額は2086億円。国・地域別では中国本土に次ぐ2位です。禁輸されれば日本にとっては痛いですから」(同)

 

 政府関係者は「予想できたこと」と言うが、ニュースのコメント欄には、さまざまな声が寄せられている。

 

《気に食わなかったら禁輸すれば、相手が土下座してくる時代は終わったんだけどな》

 

《海流に乗って日本海まで来るって話なら10都県の輸入禁止だけでは意味ないんじゃないの?太平洋産はダメとかにならないと》

 

 さらに、SNSでは、こんな声も。

 

《埼玉県産の水産物....なにかあったかね。ウナギとかナマズ位しか思い浮かばないが》

 

《香港,福島の処理水が放出されたら,水産物を禁輸する対象に長野県と埼玉県も入ってるらしい 長野県沖とか埼玉県沖でとれた水産物かな?w》

 

 埼玉県や長野県に、もちろん海はない。香港政府は、ほとんど何も考えないまま禁輸を宣言したようにも見える。

( SmartFLASH )

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