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【ガソリン価格高騰】セルフスタンドでやりがちな「ちょびちょび給油」は危険! 識者が語る「引火の可能性」
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2023.08.03 19:24 最終更新日:2023.08.03 22:32
8月2日、経済産業省は、7月31日現在のレギュラーガソリン全国平均小売り価格が、先週より1円90銭高くなり、1リットルあたり176円70銭だったと発表した。
「値上がりは11週連続で、176円台になったのは、じつに15年ぶりのことです。今後も、サウジアラビアやロシアなどの主要産油国が減産を表明していますし、ガソリンなどの燃料価格高騰の負担軽減策として、国が給付している補助金の補助率も、6月から段階的に引き下げられ9月で終了します。価格が下がる要素が、まったく見当たらないのです」(経済担当記者)
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そんななか、本格的な夏休みシーズンを前に、セルフ式のガソリンスタンドは混雑している。ドライバーは「少しでも安いうちに満タンにしておこう」と、刻々と上がっていく給油量と値段を見つめ、給油ノズルが自動停止したらノズルを少し抜き、レバーを小刻みに引きながら追加給油をしている光景が見受けられる。
「セルフスタンドには『満タン自動停止後の追加給油禁止』といった注意書きが貼られています。しかし、およそ8割のお客様は、いわゆる『ちょびちょび給油』をしていると思います。なかには、給油口を覗き込みながら追加給油しているお客様もいらっしゃいます」(セルフスタンド店員)
だが、この「ちょびちょび給油」、じつはとても危険なのだ。モータージャーナリストが解説する。
「ガソリンは、温度が10℃上がると容積が1.2倍になるとされていますから、乗用車のガソリンタンクは上部に10%程度の空間ができるように設計されています。給油ノズルの先端にあるセンサーにガソリンがふれて、オートストップ機能が作動するわけですが、この状態で、すでに“満タン”なんです。めいっぱい給油をしてキャップを閉めると、熱でタンク内のガソリンが膨張し、タンクを傷めてしまう可能性もあります
ほかにも、追加給油をすることによって、突然ガソリンがあふれ出ることもあります。ボディの塗装を傷めるだけでなく、洋服についたらとても危険ですし、臭いは洗濯してもなかなか取れません。タンクからあふれ出たり、給油口から揮発したガソリンが、静電気で引火する可能性も格段に高まります。ガソリンは、マイナス40度でも気化するんです」
「ちょびちょび給油」は厳禁。自動停止したら、それ以上の給油はしないように。
( SmartFLASH )