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「輪をかけてややこしい」岸田首相の「年収の壁」対策「2年だけ」「補助金頼み」に批判あふれる
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2023.09.25 16:12 最終更新日:2023.09.25 16:15
岸田文雄首相が、物価高などに対応するための経済対策を打ち出す。おもな内容は「物価高への対応」「賃上げと投資拡大」「人口減少下での社会変革」「国民の安心・安全」だという。
なかでも注目されているのが「年収130万円の壁」の対応である。
「企業規模で異なりますが、従業員100人以下の企業では、配偶者に扶養されているパート従業員などが年収130万円を超えてしまうと、独自に年金保険料などの支払いが生じて “働き損” になります。
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そのため勤務時間を調整して130万円以下に抑えてしまいます。『働きたいけど扶養から外れるので働けない』といったことになり人手不足に拍車をかけています。
この問題を解消するために、政府は年収が130万円を超えても連続して2年までは『配偶者の扶養』にとどまれるようにします。2年としたのは、2025年の年金制度改正で本格的に見直す意図があります」(経済担当記者)
しかしこの政策の評判は、「場当たり的だ」とあまりよくないようだ。実際、ネットニュースのコメント欄には、
《私は、130万内に抑えて働いています。10月からの時給アップにより、勤務時間を減らす必要があり、実際に調整をかけています》
《そもそも最低賃金が昔に比べて上がっているんだし、その分物価だって上がってる、だから扶養対象者の年収も必然的に上げるべきであって、それが今の今まで何ら手付かずだった事がおかしい》
《被扶養者の年収130万円とするよりも、その家庭での総収入がいくらで決めたほうがよくないですか? 世帯主の収入が300万だろうが1000万だろうが、被扶養者の収入は130万までで統一っておかしいと思います》
などと批判の声ばかり。経営者と名乗る人物からも、
《今でさえ◯◯万円以内の壁にどうにか納めようと日頃から頻繁に色々聞かれ、ケースバイケースで労働者も使用者もよく分からないこと多々なのに、これに輪をかけてさらにややこしくするとか勘弁して欲しい》
との声が寄せられていた。
「『◯◯の壁』はほかにもいろいろあります。たとえば103万円を超えると所得税が発生し、106万円を超えると従業員101人以上の企業で社会保険料の支払いが発生します。
今回の経済対策では、この『106万円』対策として、条件を満たした企業に従業員1人あたり最大50万円を給付することも打ち出されました。しかし、こうした政策に『また補助金か』との批判が聞こえてきます。
価格が高止まりするガソリン、電気、ガスもすべて補助金で対処しています。今回の『壁』対策も含め、補助金頼みの政策ばかり。霞ヶ関の役人からは『補助金は麻薬だ。使い始めたら止められなくなる』との声も聞こえてきます。原資は税金ですから、将来的に国民負担が大きくなるだけです」(同)
最大の壁は、根本的な対策を打ち出せない岸田首相自身なのかもしれない。
( SmartFLASH )