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「恥を忍んでやめたら?」大阪万博、当初予定から1000億円以上増加…“後出しジャンケン”に怒りの声
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2023.09.25 17:28 最終更新日:2023.09.25 17:33
2025年国際博覧会(大阪・関西万博)の会場建設費が、現在の1850億円から450億円上振れし、2300億円程度となる見通しになったという。9月25日、万博を運営する日本国際博覧会協会の関係者らへの取材で分かったと各マスコミが報じている。
当初予算は1250億円だったため、実に8割以上のアップ。またまた負担が増えるのでは……と国民からは心配の声があがるいっぽうだ。府政の関係者はこう語る。
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「万博会場建設費は木造の大屋根、8つのテーマ館、催事場の建設にあてられます。政府と大阪府・大阪市、経済界が3分の1ずつ均等に負担し合います。
経済界は経団連が中心になり企業からの寄付集めにハッパをかけて、現在割り当てられている約617億円にプラス100億円以上が集まったようです」
今後は万博を運営する「日本国際博覧会協会」が精査することになるが、なぜこんな「どんぶり勘定」のようなことに……。
「資材価格や人件費の高騰が理由として言われていますが、そんなのは今更です。民間ではすでにマンション価格の暴騰が言われていましたから、見通しが甘かっただけですよ。
それと、最初から高額の予算を打ち出せば国民から『万博なんてムダ遣いだ』と開催そのものに反対する声が上がることが予想された。うがった見方ですが、結果的に“後出しジャンケン”になったと思われます」(大阪在住ジャーナリスト)
ネット上ではやはり、この“後出しジャンケン”に批判の声が集まるほか、万博を推進する日本維新の会への批判も多かった。
《始まったよ、費用の増額。こんなの一般企業がお客に対して言っても認められないよ》
《普通の企業間の取引だったら一度契約が結ばれれば、そう簡単に費用増額なんて認められない》
《こんなお粗末な計画ならば恥を忍んでやめた方がいいんじゃないですか?》
《何で大阪府市(維新)が協会に入っていながら、増額を承認したんだ。身を切る改革はどこにいったのだ》
そして大阪府議会の野党議員からは「会場となる『夢洲』特有の問題で費用はまだまだ上がる」という、あまり信じたくない情報も寄せられた。
「夢洲は埋立地で、地盤がとにかく弱い。基礎杭をかなり深く打ち込まないと構造物は立てられません。しかしこれは打ってみないとわからない。地盤改良費用は上振れする可能性が高いでしょうね。
さらなる問題は、土壌汚染です。夢洲は大阪湾や河川のしゅんせつ土砂や産業廃棄物、建設残土などの最終処分場でもあります。大阪湾のぬかるみからはPCB(ポリ塩化ビフェニール)が検出されていますから、夢洲の土地をさらに調査して、万が一、PCBが検出されたら膨大な浄化費用が必要となります」
万博開催まで最終的にどのくらいの費用が必要になるのか。それは誰にもわからない。
( SmartFLASH )