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相次ぐ教育業界での「性犯罪」逮捕者も日本版「DBS」先送りに「これまでなかったのがおかしい」保護者からの切実な声

社会・政治 投稿日:2023.10.02 17:31FLASH編集部

相次ぐ教育業界での「性犯罪」逮捕者も日本版「DBS」先送りに「これまでなかったのがおかしい」保護者からの切実な声

再逮捕された「四谷大塚」元講師の森崇翔容疑者(写真・共同通信)

 

 8月に、教え子の女子児童の下着を盗撮した容疑で逮捕された、大手中学受験塾「四谷大塚」の元講師、森崇翔(そうしょう)容疑者(24)が、別の女子児童を盗撮したとして再逮捕された。森容疑者と共謀した疑いで、同僚の元講師、中村成美容疑者(26)も逮捕されている。

 

「7歳の女子児童が1人になるところを見計らい、授業をしていた中村容疑者と森容疑者が入れ替わり犯行に及んでいました。両容疑者は、お互いの自宅を行き来するうち、興味が共通であることを知ったようで、森容疑者は中村容疑者から『盗撮をお願いします。楽しみにしています』と言われた、と供述しているそうです」(事件担当記者)

 

 

 さらに、森容疑者は個人情報保護法の疑いでも書類送検された。四谷大塚が管理するデータベースにアクセスして、複数の女子児童の住所、学校名などを盗み出し、小児性愛者が集まるグループチャットに「どうぞ犯しに行ってください」というメッセージとともに投稿していたという。法人としての「四谷大塚」も、管理が適切ではなかったとして、同容疑で書類送検されている。

 

 教育界で相次ぐ性犯罪。保護者からは、一刻も早い「日本版DBS」の導入を求める声があがっている。

 

「英国の『DBS(ディスクロージャー・アンド・バーリング・サービス)』は、学校や保育施設、スポーツクラブ、放課後児童クラブなどで働く際、性犯罪歴がないことを証明する書類の提出を義務づける制度です。日本でも6月には『こども家庭庁』が有識者会議を開いて議論を進めていましたが、加藤鮎子担当大臣は、10月20日召集の臨時国会での提出を見送ることを発表しました。

 

 有識者会議は『DBS』の対象を“裁判所に認定された前科”としましたが、更生を促す観点も考慮して、前科の期限を設けるべきとしました。これに、自民党内から『性犯罪は更生が難しいとの指摘がある。前科の期限を区切るべきではない』との意見があり、結論が出ませんでした」(政治担当記者)

 

 ネットでも《子供関連職業に性犯罪歴というよりも、犯罪歴全般で良いのでは?》《これまでなかったことのほうが、どう考えたっておかしい》など、導入を求める声は多い。

 

「憲法が定める職業選択の自由やプライバシー権との兼ね合いなど、議論の余地はありますが、被害者は子どもですから、早急な成立が求められます」と教育関係者は語る。なにより、子どもたちを守ることが第一だ。

( SmartFLASH )

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