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児童手当の抜け穴「年の離れた第3子は増額せず」で非難殺到「セコい理屈つけるな」
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2023.11.27 15:38 最終更新日:2023.11.27 16:09
「異次元の少子化対策」の数少ない目玉のひとつである児童手当の拡充。2024年度に実施する予定だが、これまで国民から批判が殺到していた「第3子以降の加算打ち切り」について、11月21日の衆院予算委員会で、首相が見直す方針を明らかにした。
「現行制度では、3人以上の子供がいる場合、3歳未満では一律月1万5000円、3歳以上小学修了前で第1子と第2子は1万円、第3子以降は加算され1万5000円が支給されていました。中学生は一律月1万円が支給されています。
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しかし、最年長の第1子が高校を卒業すると、第3子が第2子に繰り上がり、『子供は2人』となって、第3子の加算分が受け取れなくなる問題点がありました。これが、国民から『まるで詐欺だ』と批判されていたのです」(政治担当記者)
批判を受け、政府もようやく改善に向けての方向性を打ち出した。
「いまは大学進学率も高くなり、子供が大学生になっても扶養している親は多いため、加算の打ち切りに与党内からも批判が出ていました。
そのため、要件を緩和して『第1子が22歳になった年度末まで』という年齢で区切り、親と同一生計であれば、学生でも働いていても第3子への加算分はそのまま残される見込みです。
また、多子加算の対象は0歳児から高校生までで、支給額もこれまでの2倍となる月3万円になりそうです」(同)
しかし、「第1子と第3子の年齢が離れていたらどうするのか」という問題がまだ残る。第1子が高校生のときに第3子が誕生することもある。そうすると、第3子は早々に加算分が受け取れなくなるのだ。
前明石市長の泉房穂氏も、26日、自身の「X」(旧ツイッター)で、
《“3番目”の子は“3番目”であって、上の子の歳によって、いきなり“2番目”になるわけじゃない。そんな“セコい理屈”までつけて、子どもにお金を使いたくないのかとさえ思えてくる》
と指摘している。ニュースサイトのコメント欄でも、
《第一子が成長することによって第三子が急に第二子の扱いになったりするのが意味がわからない。3人の人間を産み、育てることには変わりないのに…》
《3人目は3人目、4人目は4人目 多子になれば10才、15才は離れていますよね》
《第3子は文字通り3人目の子供って意味で、年齢とかは関係なく支給すべき》
と見直しを求めるコメントが多かった。改善点はまだまだありそうだ。
( SmartFLASH )