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総理候補はタレントでいいワケ…「ゼレンスキーだって元コメディアン」【泉房穂の「ケンカは勝つ!」第24回】

社会・政治 投稿日:2023.12.01 06:00FLASH編集部

総理候補はタレントでいいワケ…「ゼレンスキーだって元コメディアン」【泉房穂の「ケンカは勝つ!」第24回】

1993年、8党派で非自民内閣をつくった細川護熙首相(右から2人め)。「政治はドラマだ。細川政権も、あっという間にできた」(泉氏)/写真・共同通信

 

 政権交代は一瞬でできる。こんなことを言えば、「泉、どうかしたんか」と言われそうやけど、みんなできないと思い込んでいるだけ。

 

 岸田政権の支持率は、各マスコミの世論調査でいずれも20%台で、まさに末期症状。一方、「ポスト岸田」とされる顔ぶれは石破茂河野太郎小泉進次郎と、お馴染みのメンバー。だいたい、同じ党内で総理が交代しても政策は大きく変わりようがないし、生活はよくならない。国民は、それをわかっている。

 

 

 岸田総理はノー。でも、党内にもこれといった代わりはおらん。となれば、残る道は「政権交代」しかない。

 

 たしかに野党も頼りない。立憲は消費税減税はしないと明言していて、自民党より財務省寄り。維新はここにきて、万博の件で一気に国民の気持ちが萎えてしまった。無駄遣いしないと言いながら、莫大なカネを使っている。しょせん、第二自民党。

 

 それでも、政権交代のためには、野党がまとまるしかない。すなわち、維新、立憲、国民民主、社民、共産、れいわに無所属も加えての候補者一本化しかない。

 

 場合によっては、自民の一部も入るかもしれん。自民の中には、小選挙区で出たいけど、すでに現職がいるというケースがある。彼らを巻き込めるし、場合によっては、公明も引っ張り出す。公明は、かつて新進党時代に諸党派と結集したことがある。

 

 スローガンは「国民負担増の冷たい政治から、国民を救う政治への転換」。すなわち、「救民内閣」樹立のために大同団結すれば、政権交代は即可能やと思う。大連立を作って、全選挙区で雪崩現象を起こせば政権を取れる。

 

 そんなことできっこないとか、政党の壁を乗り越えられないとか言うけど、政治はなんでもありやから。「権力を取って国民を救う」という一点で、一つになれる。

 

 政権交代に必要な議席数は、衆議院の定数465のうち過半数の233。

 

 では、どうやって233議席を獲得するか。それは、とにかく全国289ある小選挙区で一騎打ちに持ち込んで勝つこと。そして、比例でも一定の支持が得られれば、233議席は射程に入る。

 

 今、野党の一本化が進まない理由は、政権交代にリアリティがないこと。だから、野党は比例狙いになる。要は、比例の議席確保のために、小選挙区に誰でもいいから立てる。議席は票数で各党に割り振られるから、とにかく票が稼げれば小選挙区は落としてもいいという発想。落ちた候補も、重複立候補すれば比例復活の可能性がある。だから、はなから比例復活を目指す野党候補ばかりになる。セコい話よ。

 

 でも、この状況を変えるのは簡単。重複立候補を禁止すればいい。候補者には、小選挙区か比例かを選ばせる。同じ選挙区で候補がかち合ったら予備選をする。つまり各小選挙区で統一候補を決める。その統一候補が289選挙区で、与党と一騎討ちをする。

 

 候補を集めるのは難しくない。国会議員になりたい者は、本音ではどんな形であれ当選できればいいと思っていたりする。通りそうやと思ったら、すぐに近づいてくる。

 

 政権交代が見えてきたらなおさら。各党の幹部級なんて大臣になれるかもと思った瞬間、連立になびいてくる。

 

 自民党なんて野党以上に、右左を含めて雑多な人材がいるわけです。権力にもっとも近い場所だから。本来はバラバラなのに、磁石のように権力にくっついているだけ。

 

 一方の野党は、権力がないがゆえに乱立状況。これを糾合するのは、話し合いでも政策でもなく権力。政策合意なんかいらん。権力の一点で自民党に対抗し、奪取するんだという掛け声のもとに連立すればいいんです。1993年に実現した、細川政権8党派連立の例もあります。

 

 ただ、その権力が目指す形はあくまで救民内閣。救民内閣を作るという流れが起きれば、あっという間に小選挙区で候補の一本化が進み、総選挙一発で引っくり返す状況ができると信じています。

 

 今の日本の政治は末期症状。でも逆にいえば、夜明け前。もっとも寒くてキツい状況に国民はもう耐えかね、有権者としての心理が変わってきた。つまり、一瞬で変わる気運が高まってきている。

 

 政権交代を実現するには、小選挙区で勝てばいいだけの話。実際、同じ一騎打ちの選挙で、私は勝ってきた。再出馬の明石市長選でもボロ勝ちだったし、この4月の市長選では、相手が自民と公明、維新とガッチリ組んだにもかかわらず、私が推した無所属候補がダブルスコアで勝った。

 

 その後も、同じ兵庫県の三田市長選で、自民、公明、立憲、国民民主の4党が推薦した与野党相乗りの現職に、我が陣営の新人候補が勝利。そして、埼玉の所沢市長選では、4選を目指した現職に私の支援候補が圧勝した。  

 

 総選挙でも “救民派” の候補を全国289選挙区で立て、「せーの、ドン」で戦えば、政権交代はできるはず。

 

 今、その形に持ち込むためのシナリオを考えています。私自身、選挙に出るつもりはないが、そのシナリオに沿った “キャスティング” と、広報のイメージ戦略は、私の役割やと思っている。 “主役” の総理候補は、政治家以外の人でいいと思う。ウクライナゼレンスキー大統領だってコメディアン出身やし、そういう選択肢もあっていい。政治家に向いている魅力的なタレントは数多くいる。

 

 そんなの妄想やと思われるかもしれんけど、私はこれまでも選挙で下馬評を覆してきた。マスコミは、国民の「生活をなんとかしてくれ」という気持ちがわかっていない。

 

 次の総選挙は、来年に岸田総理が辞めて次の総理で秋にやるか、2025年7月に衆参同時でやる可能性が大きい。

 

 来るべき総選挙で、救民内閣の誕生はある。私は本気でそう思っているのです。

( 週刊FLASH 2023年12月12日号 )

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