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岸田首相、子育て世帯の「生命保険料」控除拡大検討するも「生保優遇になるだけ」「扶養控除返せ」批判殺到

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2023.12.05 15:04 最終更新日:2023.12.05 15:08

岸田首相、子育て世帯の「生命保険料」控除拡大検討するも「生保優遇になるだけ」「扶養控除返せ」批判殺到

写真:つのだよしお/アフロ

 

 岸田文雄首相が掲げる「異次元の少子化対策」に向け、政府・与党は、家族の死亡や病気に備えた「生命保険料」の控除を拡大する方向で検討に入った。12月4日、朝日新聞が報じた。

 

 現在、生命保険料は、一般生命保険・介護医療保険・個人年金保険のそれぞれについて、所得税は4万円、住民税は2万8000円を上限に、支払っている保険料に応じて控除することができる。各控除は併用可能で、最大控除額は所得税で12万円、住民税で7万円だ。

 

 

 報道によれば、扶養する子どもがいる場合、この額を所得税は5万〜6万円に、住民税は3万5000〜4万2000円に引き上げ、所得税の控除額を合計16万円まで拡充するよう、金融庁が要望しているのだという。

 

 扶養する子どもがいる場合、控除額を広げることで、子育て世帯の生活を支援するねらいがあり、与党の税制調査会で結論を出す予定という。

 

 だが、国民民主党の玉木雄一郎代表は12月5日、自身のX(旧Twitter)にこう書きこんだ。

 

《なんでこうなるの?子育てにまつわるコストを控除によって軽くするなら年少扶養控除を復活すればいいだけ。生命保険料という特定のコストだけ軽減させるのは悪手。そもそもこんな案が突然出てくるのはなぜ?業界ごと役所ごとにしかものを考えられない自民党政治の限界では。》

 

 11月20日、参院本会議で岸田首相は、年少扶養控除の復活について「検討課題としていない」と明言した。

 

 年少扶養控除(16歳未満)は、所得税の扶養控除(38万円)が2011年1月から廃止され、住民税の扶養控除(33万円)が2012年1月から廃止されて以降、復活する気配がない。

 

 さらに、政府は、高校生(16〜18歳)がいる世帯の扶養控除について、所得税で38万円、住民税で33万円としている現在の控除を、所得に関係なく一律で引き下げる案を検討している。

 

 政府が、子育て世帯の生命保険料控除の拡大を検討していることに、SNSでは批判的な声が殺到している。

 

《え?wそれなら生命保険控除増やすんじゃなくて年少扶養控除や高校生の扶養控除を上げればいいんじゃないの?www》

 

《ホント当事者の話はまったく聞いてないよね。生命保険控除拡大じゃなくて「年少扶養控除返せ」って言ってんの。いい加減分かれよ》

 

《それをやったら生命保険会社優遇になるだけ。扶養控除で手厚く控除すればいいだけ!政治家は国民に寄り添う考えはできないの?どうやっても利権優遇措置にしたいみたい!》

 

 与党税調では、子育てしやすいように住宅をリフォームした場合の減税策も検討される予定だが、これで「異次元の少子化対策」といえるのだろうか。

( SmartFLASH )

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