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大学無償化「第1子が扶養を外れると第2子と第3子は対象外」に国民落胆「子育て世代を分断する」制度そのものへ沸きあがる反対

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2023.12.12 15:45 最終更新日:2023.12.12 15:45

大学無償化「第1子が扶養を外れると第2子と第3子は対象外」に国民落胆「子育て世代を分断する」制度そのものへ沸きあがる反対

(写真・時事通信)

 

 政府が「3人以上の子どもがいる多子世帯について、2025年度から子どもの大学授業料などを無償化する」という方針を固めたのは、12月7日のことだった。

 

 多くの国民は「子どもが3人いれば、3人とも無条件で授業料は免除になる」と思っていたはずだが、そのわずか4日後の11日に公表された「こども未来戦略(案)」は「あぁ、やっぱりな」と、国民を落胆させる内容だった。

 

 

 12月11日付の朝日新聞デジタルは《大学の場合、授業料免除の上限は、国公立が標準額となる約54万円、私立は約70万円》《入学金の上限は、国公立大が標準額の約28万円、私立大が平均的な入学金の額である約26万円》が免除となると報じ、医学部や薬学部などの6年制の学部については、最大6年間、支援を受けられるとしている。短大や高専、専門学校に進学しても支援は受けられる。

 

「金額に上限はありますが、所得制限はありません。しかし問題は『3人の子ども』の解釈です。たとえば3人きょうだいでも、第1子と第2子が大学に在籍していれば、2人とも無償化の対象になります。しかし第1子が大学を卒業して扶養を外れると、扶養している子どもが“2人”となり、第2子と第3子は無償化の対象外になってしまうのです。年齢が離れた子どもは、恩恵が受けられない可能性が高いんです」(政治担当記者)

 

 同じようなことは「児童手当」でも問題視された。第1子が高校を卒業すると第3子が第2子に繰り上がり、『子供は2人』となってしまい、第3子の加算分が受け取れなかったのだ。このことから要件を緩和して、「第1子が22歳になった年度末まで」という、年齢だけで区切り、親と同一生計であれば学生でも働いていても第3子への加算分は減額されない、という措置が講じられた。

 

 しかし「大学授業料無償化」では、その前例が踏襲されないようだ。このことに、ニュースサイトのコメント欄には

 

《1番上とは4歳以上離れてしまうので、無償化の対象になるのは1番上の子だけ。下の2人が大学生になるころには1番上の子は卒業するので2人は無償化対象ではない。結局、2人分の大学費用が掛かるので、 この制度なら子どもは1人でいいかな》

 

《これから産もうという方は、18年後にあるかどうかわからない施策に踊らされて3人目以降を生むとは思えない》

 

といった、少子化につながりかねない書き込みや、

 

《これはもし第一子が高卒で就職でもしてしまえば扶養から外れるので、3人子供がいても誰一人対象にならないってことですかね》

 

《子育て世代を分断し、家族間の不公平や、世帯間の優劣など、必要のないわだかまりまで作り出している》

 

など、制度そのものに対しての意見も多かった。岸田文雄首相は本気で少子化対策に取り組む気概があるのだろうか。

( SmartFLASH )

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