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年298万円の「認知症薬」保険適用で論争…「現役世代に負担押しつけ」「効果限定的なのに」「年齢に上限を」
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2023.12.13 15:34 最終更新日:2023.12.13 15:40
12月13日、アルツハイマー病の新しい治療薬「レカネマブ」を公的医療保険の適用対象とすることが、厚生労働省の協議会で了承された。
エーザイが米企業と共同開発した「レカネマブ(販売名・レケンビ)」は、アルツハイマー病の原因物質「アミロイドβ」を取り除くことで、病気の進行抑制を狙った初の薬となる。
患者や家族にとっては朗報ともいえるが、一部では疑問の声も上がっている。特に問題視されているのは、その「価格」だ。
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「体重によって投与量は変わりますが、体重50キロの患者が1年の治療でかかる『薬価』は約298万円と、非常に高価なのです。国の高額療養費制度があるため、70代以上の一般所得層の自己負担は年間14万4000円が上限ですが、その差額は公費で負担することになります。
保険適用となるのは軽度の認知症だけですが、2025年のピーク時には年間3万2000人が利用する見込みです。その販売額は986億円。その大部分が現役世代の負担ということになります」(週刊誌記者)
疑問視されているのは、それだけではない。
「臨床試験では、症状の悪化を27%抑制する効果があったとしています。その効果に対して、この価格が見合ったものなのかという議論もあります。この薬はあくまで『進行を遅らせる』薬であり、認知症が治るわけではありません」(同前)
SNSでも、この件について多くの声が上がっている。
《これうちの婆ちゃんの時にあればなあと思う。アルツハイマーは本人の幸せよりも家族の負担のためにも治療薬が望まれるんよ》
《研究進んでいるから、高くても世に出して少しずつ進歩させて、100年後にはアルツハイマーが治る世になっているとよいですね》
など期待する声もあるが、圧倒的に多いのが批判的な意見だ。
《この制度でどれだけの現役世代が苦しむか分からないのかな?298万円って成人1人が1年間生活できる金額だよ》
《高齢者の1割負担と高額医療費制度組み合わせて、ほぼタダで年298万の効果の低いアルツハイマー薬使えるのおかしい 全部現役世代に負担押し付けて…異次元の子育て妨害政策やんけ》
《切実に、これはやめてくれ。費用対効果が悪すぎることはもちろん、「アルツハイマー型認知症に対して処方しない理由」を家族から問われた時の医師側の返答が難しいことも問題点だ》
《治療要件は高いようだが、健康保険適用には年齢上限を設けるべきではないだろうか》
「レカネマブ」は12月20日から発売が始まるが、大きな議論を呼びそうだ。
( SmartFLASH )