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「林真理子理事長は田中英寿・元理事長派に脅されている」“親友”和田秀樹氏が語る「日大理事辞任」の真相

社会・政治 投稿日:2024.02.07 06:00FLASH編集部

「林真理子理事長は田中英寿・元理事長派に脅されている」“親友”和田秀樹氏が語る「日大理事辞任」の真相

2023年11月、臨時理事会で澤田副学長(右)・酒井学長(中央)の辞任が正式に決定(写真・共同通信)

 

「林先生は立派な小説家なんですから、人をクビにすることの意味を想像してほしかったです」

 

 そう語気を荒らげるのは、作家としても多くのベストセラーを著書に持つ、精神科医の和田秀樹氏だ。

 

 故・田中英寿理事長が脱税容疑で逮捕されたことを受け、2022年7月、日本大学の理事長に就任した作家の林真理子氏。林氏の推薦によって、同大学の常務理事となったのが和田氏だ。

 

 

「林先生とは20年来の友人でしたので、私が教育や大学に多く関わっている実績もご存じでしたし、大学経営に対してのビジョンもあると考えていただき、理事として選出されました」(以下、断わりのない「 」内は和田氏の発言)

 

 しかし、アメリカンフットボール部の薬物事件を契機に、日本大学は再び迷走する。

 

「2023年8月、アメフト部の寮を警視庁が家宅捜査し、大麻と覚醒剤を押収。同部の部員が逮捕され、チームは無期限活動停止処分となりました。さらに、警視庁が家宅捜索する前に、澤田康広副学長(当時)が薬物の存在を把握していたことが判明。林理事長が『私学助成金の交付に悪影響を及ぼす』と、理事会への出席停止を命じたことに対して、澤田氏はマスコミに林理事長との会話内容を持ち込んだのです」(日大関係者)

 

 その結果、2023年11月の臨時理事会で、澤田副学長と酒井健夫学長の辞任が諮られた。

 

「澤田副学長が薬物の存在を隠蔽し、酒井学長も黙認して監督責任を果たさず、理事会に報告しなかった。そのため理事会では、2人の辞任勧告は当然として可決されたのですが、酒井学長は『自分は学部長会議で選ばれたのだから、学部長たちの意見も聞きたい』と言いだしたんです」

 

 その後、学部長会では、驚くことに参加者全員が2人を擁護したという。

 

「事前に根回しをしたのでしょうが、さすがに自分はあきれて『澤田氏は薬物を隠し持っていたうえに、林理事長との会話をマスコミに暴露し、その直後に補助金の打ち切りが決定したんだから責任を取るべきだ』と言ったんです」

 

 だが、ここから思いもよらぬ展開が――。その場にいた工学部長が、和田氏が日本テレビの取材に対して「澤田副学長の解任は私が理事会で提案した」と明かしていたことを問題視して、追及を始めたのだ。

 

「『澤田氏はたんなる私的会話でしょう。あなたは理事会の内容をマスコミに漏らしたんだから、そのほうがタチが悪い』と反論されて唖然としました。私は理事会の内容は何も言っていない。私は『そんなことを言われるなら辞めてやるよ』と抗議しました」

 

 誰も工学部長の発言を否定しないことにあきれた和田氏だったが、それから約1カ月後――。突如、思いもよらずはしごを外される。

 

「林先生から『和田先生には辞めていただくことになりました。“辞めてやるって言った人をなんで置いておくんだ”と言う人がいて、和田先生がいると困るのよ』と、辞任するよう告げられたんです」

 

 20年来の親友から“三顧の礼”で迎えられるも、わずか1年半年足らずの解任劇。和田氏は、日本大学の旧態依然とした体質に失望したという。

 

「林先生の口ぶりから、学部長たちから私を辞めさせるよう恫喝されたのだと感じました。というのも、林先生が理事長になったとき、“理事長が指名できる理事は2人まで”“経営に専念すべきで教学には口を出さない”といった“足かせ”をはめられたんです。ところが、学部長メンバーは田中時代のまま。日本大学の旧態依然とした既得権益を守ろうとする体質は、田中元理事長がいたころと変わっていません。林先生は、そういった連中に脅されているのかもしれません」

 

 2024年2月2日、新学長に大貫進一郎氏が選出された。

 

「林先生から学長選が終わるまでは、学部長たちを刺激しないでほしいと聞き沈黙していました。いい学長でよかったけど、今後は問題点の批判を続ける所存です」

 

 和田氏の反撃開始だ。

( 週刊FLASH 2024年2月20日号 )

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