「2億円トイレ」や「底なし予算」など、ネガティブなネタばかりが話題になる「2025年国際博覧会(大阪・関西万博)」だが、2024年1月26日から始まった、来場者らの案内やサポートをする「ボランティア募集」についても「本当に集まるのか」と心配の声があがっている。
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「募集人数が伸びていないようなんです。募集期間は、1月26日から4月30日までのおよそ3カ月間で、計2万人を目標にしていますが、日本経済新聞によると、開始1カ月の2月15日時点で応募者数は4000人だそうです。募集期間の延長はないそうですから、このままでは、2万人を集めるのは難しいでしょう」と語る在阪の記者に、集まらない理由を聞いた。
「まずは宿泊施設です。ホテルや旅館などを自前で手配しなければなりません。ボランティアセンターなどの斡旋や紹介はありません。しかも、活動期間が2025年4月13日から10月13日なので、まさにトップシーズン。大阪には海外からの旅行客も多く、ホテル代の高騰が予想されます。ビジネスホテルでも1日1万円以上はするでしょう。
約半年の開催期間(4月13日〜10月13日)で最低5日以上、1日3~6時間程度の活動が求められていますが、学生やリタイアした方以外は、なかなか応募しにくいでしょう。
そして、日本語による会話、意思疎通ができることも条件なので、外国の方は参加を躊躇するのではないでしょうか」
交通費と食費の補助として、1日2000円分相当の額が、プリペイドカ―ドなどで支給される予定というが、自己負担は大きい。吉村洋文・大阪府知事は、1月26日に催された「ボランティアセンター」(大阪市・中央区)のオープニングイベントで「(ボランティアに)参加することによって、一生に一度の経験になる」と意義を強調して参加を呼びかけたが、大阪府と大阪市が2022年末に実施したアンケートでは、ボランティアに参加したいと答えた割合は府内で2割、府外では1割だったという。
2021年に開催された東京オリンピック・パラリンピックでは、計10万人のボランティアが募集され、約24万人が応募した。
「海外からのボランティアも、多く受け入れたことが大きいと思います。しかし拘束時間が長く、ボランティアばかりに頼った一面も否めず、SNSでは『やりがい搾取』のワードがトレンド入りしました」(社会部記者)
万博ボランティアについても、SNSには《東京五輪と同じ、やりがい搾取だな》《これはボランティアではなくて、無償労働だと思います》の声があがっていた。
まさか「人手が足りないので」と、阪神・オリックスの優勝パレードのように、府と市の職員に無償動員がかかることはないと思いたいが……。
( SmartFLASH )