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「ギャンブル呼ばわりしてたのに」共産党、年金積立金「計画上回った収益は年金受給者に」主張に「さすがに無茶苦茶」

社会・政治 投稿日:2024.03.19 17:30FLASH編集部

「ギャンブル呼ばわりしてたのに」共産党、年金積立金「計画上回った収益は年金受給者に」主張に「さすがに無茶苦茶」

(写真・共同通信)

 

 3月18日、参院予算委員会では、公的年金の積立金を運用しているGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)に関する議論があった。

 

 共産党の倉林明子氏は、GPIFの2001年以降の累積収益額が132兆円になることを指摘。中期目標で定めた実質的運用利回りが1.7%であるのに対して、実際は3.99%と大きく上回っているとし、目標を超えた運用益総額を問うた。

 

 

 武見敬三厚生労働相が「機械的に計算すると約36兆円」と答弁すると、倉林氏は、こう訴えた。

 

「36兆円、上振れしている。今後の人口減少を踏まえれば、積立金の計画的な取り崩しは可能だと思う。少なくとも計画を上回った収益を、速やかに年金受給者に還元すべき」

 

 これに対し、岸田首相はこう答弁した。

 

「積立金運用による運用収益の増加は、長期的な年金財政の見通しのなかで、将来の受給者の給付水準の改善に資するものだ。足元における運用収益の上振れ分を、現在の受給者の給付水準の改善や保険料率の引き下げに用いるのではなく、将来世代の給付水準の改善につなげるのが適当と考える」

 

 倉林氏は、「いまの物価高に負けない所得ということからいえば、高齢者・年金者を置き去りにしない具体的な手立てがいる。それで提案していることを受け止めてもらいたい」と訴えた。

 

 日本維新の会の音喜多駿政調会長は同日、自身のXに、倉林氏の質疑の動画を貼りつけたうえで、こう書き込んだ。

 

《散々GPIFの運用をギャンブルだと批判しておいて、運用益が出たら今の年金受給者にバラまくべきだという共産党の主張は、さすがに無茶苦茶でしょう。支持層向けのアピールが過ぎる。GPIFの運用益は将来の受給者に資するためのものであり、仮に還元するなら当然、現役世代に還すべき。》

 

 2014年10月、当時の安倍晋三政権はGPIFの運用方針を転換。相場変動が大きい株式市場に、大量の年金資金を投入することを可能にした。

 

 2015年4月、共産党の小池晃参院議員は、参院厚生労働委員会で、「『アベノミクス神話』維持のために、国民の財産と日本経済を危険にさらすことは許されない」と批判している。

 

 共産党が、GPIFの「計画を上回った収益を速やかに年金受給者に還元すべき」と主張したことに、SNSでは批判的な声が多く上がっている。

 

《共産党はずっとGPIFの株式運用を投資ギャンブルやマネーゲーム呼ばわりしていたのに、儲けが目立ってきたらコレですか しかも現行ルールを捻じ曲げて老人に配れだとよ》

 

《GPIFに回っている私が払った社会保険料は、40年運用を続けてもらって私が老人になったときにもらいたいものだ》

 

《とんでもない事言い始めてるな…世代間対立はこういう所から生まれるのですよ。この件に関しては残念ながら増税メガネ氏が正しい》

 

《共産党… 次の世代の年金の原資食い潰してどうするねん》

 

 2023年のGPIFの収益は、国内外の株価の上昇などを背景に、34兆3077億円のプラス。年間の収益としては過去最高を更新した。短期的な利益に一喜一憂せず、将来世代に向けて、運用実績をあげてほしいものだ。

( SmartFLASH )

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