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「元に戻すの難しい」財務省、能登半島地震「無駄な財政支出避けたい」方針に馳浩知事激怒も地元の声はより現実的
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2024.04.12 14:45 最終更新日:2024.04.12 14:45
「冷や水をバケツでぶっかけられたような気持ちだ」
4月11日、石川県の馳浩知事は、県庁での記者会見で憮然とした表情で語った。
「9日に財務省の財政制度等審議会分科会で、能登半島地震の復興が議題になりました。そこで『(復興のために)無駄な財政支出は避けたい』という発言があった、との報道を聞いた馳知事が激怒したのです。
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発生から3カ月が経ちますが、今なお8000人以上が避難生活を送り、各地で断水も続いています。避難生活が原因と見られる方も含めて244人が死亡、輪島市では3人の安否が不明のままです。
分科会としては、将来の人口減少などを念頭に置いた復興の検討が必要だという立場で、財務省が被災地の学校や漁港の集約化の検討が必要だと提言していることに、馳知事は『いちいち上から言われたくないのが本音』『市、町、県と相談しながら最終的に判断する』と、不快感をあらわにしていました。
『創造的復興』を掲げ、被災地の要望を聞いて計画を立てている馳知事としては、財務省の頭ごなしの発言が看過できなかったのでしょう」(週刊誌記者)
会見ではさらに「最初から上から目線でものを言われている気がして、たいへん気分が悪い」「財政上の観点から効率性を目指すのは政府として当然の方針だが、インフラの強靭化を検討していくうえで冷や水をかけられた気分だ」と述べ、怒りが収まらない様子だった。
政府の発言に馳知事は怒髪天だが、石川県民は、意外にも冷静かつ現実的に受け止めているようだ。報じたニュースサイトのコメント欄には《税収が少ないのに、巨額のインフラの管理・修繕費は住民サービスの低下を招きます。将来のあるべき珠洲市を考えて、財務省がいうように選択しての重点的なインフラ整備が必要なのではないかと思います》《奥能登は元に戻すのは難しいと思うし、無理に戻す必要はないと思います。全てを元に戻そうとしても、20年ほど先には人がいなくなる集落がたくさん出てくるでしょう》《馳知事の言っていることは分かりますが、これから過疎が進むであろう地域のインフラ整備に資金を投入するのに躊躇するのは当たり前です》《石川県民です。地元に帰りたいと言う気持ちはわかります。が、その地元がめちゃくちゃなんですよね。町が元に戻る頃にはこの世に居るか分からない高齢者ばかりなのも事実で》などの声が寄せられていた。
被災した方々が望んでいる「復興」に応える最適解は見つかるのだろうか。これからが正念場だ。
( SmartFLASH )