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豊川悦司も驚愕「新橋のビルでなんでも偽造できる」本物の『地面師たち』が明かした「不動産詐欺」の裏事情【現場写真あり】

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2024.08.31 11:00 最終更新日:2024.08.31 11:12

豊川悦司も驚愕「新橋のビルでなんでも偽造できる」本物の『地面師たち』が明かした「不動産詐欺」の裏事情【現場写真あり】

ハリソン山中を演じる豊川悦司

 

 7月25日から配信されているNetflixシリーズ『地面師たち』が話題を呼んでいる。8月28日現在、日本では5週連続トップを独走、世界ランキングもトップ10入りを続けている。

 

 地面師とは、不動産の所有者になりすまし、不動産を購入したい買い手から多額の売買代金をだまし取る詐欺師のこと。本物の所有者が現われるころには姿を消し、また次のターゲットとなる不動産を探して詐欺を繰り返す集団だ。

 

 ターゲットとなる不動産を探す人物や、権利書や印鑑証明などを偽造する人物、弁護士役、地主役、それらをすべて統括する人物など、案件ごとにグループを結成して詐欺を実行する。

 

 

ドラマでは、2017年に実際に起こった『積水ハウス地面師詐欺事件』がモデルとされています。住宅メーカーの積水ハウスが、品川区の五反田駅にほど近い場所にあった旅館『海喜館』の土地約600坪を購入する契約を結び、約55億円を騙し取られました。

 

 実際の積水ハウス事件では、主犯の内田マイク受刑者が計画を立て、事件を主導していたとして懲役12年の実刑判決を受けている。ドラマ『地面師たち』のなかでは、内田受刑者がモデルと思しき登場人物『ハリソン山中』を豊川悦司さんが演じています」(事件担当記者)

 

 内田受刑者は、積水ハウス事件だけでなく、過去にも数々の地面師事件で逮捕されている。だが、そのたびに「内田英吾」「高橋英吾」などと名前を変えて暗躍。警視庁は内田マイクを地面師の頂点に立つ人物として、“スター地面師” とみていたという。

 

 本誌は、積水ハウス事件で逮捕された地面師たちが、別の事件で、不動産関係者と交渉する場面の動画を入手していた。積水ハウス事件が起きる前、同じ土地を別の不動産関係者に売ろうとしていることに不審を抱いた関係者が、密かに撮影していたものだ。

 

 動画を見ると、おどおどした様子の地主役だった中年女性や、わざと眉間にしわを寄せる弁護士役の男性、さらに得意げにターゲットに話しかけようとする男――カミンスカス操受刑者の姿があった。「財務担当」を名乗っていたカミンスカス氏は、ドラマ内では綾野剛が演じる辻本拓海のモデルとみられる。

 

 一方、主犯格とされた内田受刑者は、動画のなかには映っていない。ドラマの中のハリソン山中よろしく、表には出ずに裏で彼らを統括していたものとみられる。

 

 じつは逮捕前、本誌は内田受刑者へ接触を試みていた。積水ハウス事件の真相について、本人の口から聞きたかったからだ。ドラマのなかのハリソン山中は、「死人がゴロゴロ出るようなヤマ」にエクスタシーを感じる、変態で残忍な人物として描かれる。では、実在する内田マイク受刑者は――。

 

 当時、内田マイクを知るある暴力団関係者を通じて取材を依頼すると、内田受刑者は渋々応じてくれた。待ち合わせた場所は、新橋駅前にある駅ビル3階の喫茶店。

 

 先に席についていた内田受刑者は、身長180センチ近くある長身とがっしりした体格で記者を睨むように見た。髪は短く、銀縁のメガネ、Yシャツのボタンを上から2つ開け、金のネックレスが見え隠れする。中年だが日焼けした顔のイケメン風だった。内田受刑者は、このビル内に密かに事務所を構えて拠点にしていた。

 

 積水ハウス事件への関与について聞くと、意外な答えが返ってきた。

 

「私はね、本気で海喜館の再開発をしようと思っていたんですよ。だから地主に何通も何通も手紙を送っていた。それに、海喜館の近くに事務所も構えていたんですよ。再開発をやるとしたら必要だからね。再開発の図面も作成していた。だから詐欺ではないんだよ」

 

 いくら地主に手紙を送っていたとしても、最終的には地主に成りすましたわけで、彼が働いた行為が詐欺であることは言うまでもない。だが、内田受刑者は裁判で事件への関与を否定、無罪を主張していた。

 

 一方、地面師の仕事について聞くと、こう話してくれた。

 

「地面師の仕事はやっていましたよ。ここ新橋のビルのなかには、いろんなメンバーがいるんです。免許や印鑑、パスポート、土地の謄本など何でも偽造できるやつがいるから、依頼すれば数十分でできる。

 

 ほかに地主役の手配師もいるし、情報屋もいる。詐欺師といわれる人物の多くは、このビルを利用するんです。だからここのビルにいれば全部揃うんですよ。ただ、私は、今はここに事務所を構えて、真面目に不動産業をやっている。それだけです」

 

 そう言いつつ、こうも話していた。

 

「東京には、どれだけ使っていない不動産があると思っているんですか。町を歩いてみなさい。そこらじゅうにあるでしょ。だからその気になったらいくらでも “仕事” はできますよ」

 

 そう言って内田受刑者はおもむろに立ち上がり、喫茶店を出て行った。わずか30分ほどの取材時間だったが、内田受刑者の地面師としてのプライドを垣間見た気がした。

 

 もっとも、内田受刑者が娑婆に出てくるのは10年後になりそうだ。ドラマ『地面師たち』が人気になっていることを、内田受刑者はどう感じているだろうか――。

( SmartFLASH )

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