自民党派閥パーティで作った裏金、2728万円を政治資金収支報告書に記載しなかったことで、1年間の党役職停止処分を受けた萩生田光一前政調会長。
萩生田氏の地元関係者は、「自民党総裁選後の解散総選挙がささやかれるなか、今年の夏は例年以上にこまめに祭りや盆踊りの会場に足を運び、『謝罪行脚』をしていました」と近況を語る。
そうしたなか、9月17日付の朝日新聞が、「2013年の参院選挙直前に、安倍晋三元首相が世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の会長らと自民党本部の総裁応接室で面談していたとみられる」と、その時の写真とともに報じた。
「写真には萩生田氏も収まっていました。朝日新聞の取材に対し、萩生田氏は写っているのは自身であることを認めましたが、『事務所で当時の日程を確認したが、面会記録はなかった』と語ったそうです。総裁選が史上最多の9人で争われ、出直しの機運が高まってきたところですが、党にも萩生田氏にも痛手となる報道です」(政治担当記者)
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朝日新聞の報道が出た直後の20日、立憲民主党が次期衆院選で、萩生田氏の選挙区の東京24区に有田芳生元参院議員を擁立する方向で最終調整に入ったことがわかった。
有田氏は2023年4月、安倍元首相死去に伴う衆院山口4区補選に立候補して落選している。
有田氏は共同通信の取材に「裏金問題を含め、特権政治の象徴である萩生田氏と戦う」と決意を語ったが、本誌が選挙区を取材すると「有田氏の出馬は萩生田氏を利する」構図が浮かび上がってきたのである。
「統一教会よりは裏金問題が尾を引いていて、自民党への逆風はいまだ強く、衆院選ではこれまでにない苦戦を強いられると見られています。しかし、東京24区については有田氏の出馬で様相が変わってきています。
萩生田氏の対抗馬筆頭は、前原誠司氏が立ち上げた『教育無償化を実現する会』に移った、元都議会議員の佐藤由美氏と見られていました。さらに国民民主党からも立候補者が出ると思います。そこに有田氏が割り込んできましたから、萩生田批判票は分散することになるでしょう。野党が統一候補で一本化できればいいですが、それも難しいので、結果的に萩生田氏に有利になるわけです」(八王子市政関係者)
Xにも《萩生田さんニンマリしてると思うよ》《立憲は何かをやりたいんだろうけど…何かがズレてないか?》《ある時は参院比例、ある時は衆院山口4区(補選)、そして今度は衆院東京24区。「ジプシー有田」と呼ばせていただこう》《代表戦といい、本当に人が居ないんだな》など立憲の戦略を疑問視するポストが寄せられた。野党がバラバラのままでは何も始まらない……。
( SmartFLASH )