社会・政治
「いかがなものかと考えます」コバホークも“恨み節”…立民“紙の保険証”復活法案に賛否
《この法案はいかがなものかと考えます。医療DXに真っ向から逆行。偽造や重複投薬などを防ぐ観点からも着実にDXを進めて行く必要があります》
1月28日、立憲民主党が提出した、紙の健康保険証を復活させる法案にXで疑問を呈したのは、自民党の“コバホーク”こと小林鷹之衆院議員だ。今回提出された法案では、普及が進んでいないマイナ保険証の利用環境が整うまでの間、2024年12月に停止された紙の健康保険証の新規発行を再開することが柱となっている。
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「立憲は『マイナ保険証の利用率は25%と低迷しており、紙の保険証の廃止は時期尚早』という主張です。一方の平将明デジタル大臣は、会見でマイナ保険証への転換は比較的順調として『大きな方針の転換は必要ない』と真っ向から反論しています」(全国紙社会部記者)
厚生労働省が1月21日に発表したデータでは、マイナンバーカードと一体化した「マイナ保険証」の昨年12月の利用率は25.42%。紙の保険証は2025年12月1日まで使用可能だが、その有効期限内でスムーズにマイナ保険証への転換が進むのか疑問とする見方は多い。
Xでは、紙の保険証復活を熱望する声が並ぶ。
《ハードが壊れたらどうにもならず、災害時対応も問題点多数》
《マイナ保険証だと待合室まで入ってきてもらわないと本人確認できないです。だから紙の保険証のほうがうちは有り難いんです》
《紙の保険証復活してくれ。自分の体が自由がきかなくなったことを想像した時、紙の保険証が一番安心》
マイナ保険証をめぐっては、かつてから賛否が割れていた。
「小林議員の主張では、紙の保険証は偽造が多く、保険証の貸し借りなども横行しているとされています。外国人や保険未納者が本人確認なしで使用するケースもあり、『デジタル化したほうが管理しやすい』というわけです。
とはいえ、マイナカードの安全性も疑問視されていて、紐づけらた情報が流出することを恐れて切り替えない人も多い。また、電子証明情報が5年間で有効期限切れになるのもネックです。マイナカードへの信頼がもっと高まらなければ、完全移行は難しいんじゃないでしょうか」(同前)
自民党が懸命にPRしても、どうにも定着しないマイナ保険証。セキュリティ向上や、5年ごとに更新を求められるなどなど問題点を改善していくことが肝要だろう。