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英国メイ首相の中国訪問に隠された「大英帝国」復活の野望社会・政治 2018.01.31

『写真:AFLO』

『写真:AFLO』

 

 英国のメイ首相が1月31日から2月2日まで中国を訪問する。わが国からは河野外相が1月27日に訪中し、王毅外相や李克強首相と会談したが、安倍首相の訪中や習近平国家主席の訪日の日程は決まらないままである。

 

 習近平氏は2015年に国賓として英国を訪問し、エリザベス女王やキャメロン首相(当時)から歓待を受け、両国関係を「黄金時代」と宣言したほど。日中関係とは大違いだ。

 

 実は、英国は中国の提唱する「現代版シルクロード」と異名をとる「一帯一路」計画を推進するため10億ドルの基金を創設している。

 

 このファンドの英国側の議長は他ならぬキャメロン前首相であり、創設に係わった中心メンバーにはキャメロン氏の友人の英国財界人が名前を連ねている。彼らは今回のメイ首相の訪中にも同行する予定である。

 

 なぜ、英国は中国との関係強化に熱心なのか? その理由は大きく言って2つである。

 

 第1に、国民投票で欧州連合からの離脱を決めた英国にとって、2030年までにアメリカを抜き、世界最大のマーケットになる中国は未来のパートナーになりうるとの魂胆だ。

 

 英国の金融業界はこぞって中国が立ち上げた「アジアインフラ投資銀行」に出資。今や、英国にとって中国は、欧州諸国を除けば2番目に大きな貿易相手国になっている。

 

 中国から英国への直接投資は拡大の一途で、120億ドルを突破。これは2015年の倍で、ドイツ、フランス、イタリア3カ国の合計より大きな額なのである。

 

 第2の理由は、アメリカのトランプ大統領の存在である。従来、英国とアメリカは「特別な関係」を保持してきた。

 

 しかし、トランプ政権の誕生後、アメリカは中東やアジア地域において、英国の戦略的、商業的利益を踏みにじる行動を繰り返すようになった。

 

 移民政策や在イスラエルのアメリカ大使館の移転など、英国政府の方針とは真逆の方向である。ロンドンに完成した新たなアメリカ大使館の開会式にもトランプ大統領は出席しようとしない。

 

 さらには、北朝鮮政策においても英国とアメリカの立場の違いが見られる。

 

 北朝鮮への先制攻撃も辞さない構えのトランプ政権だが、平壌に大使館を持ち、水面下で北朝鮮との政治、経済関係を維持してきた英国は金正恩委員長の国外亡命工作を進めている。

 

 その狙いは独裁者を国外追放した後に、南北統一朝鮮を誕生させ、民主的な選挙で新たな国家指導者を選出することだ。

 

 そうすれば、北朝鮮の地下に眠る「700兆円の価値がある」(韓国統計庁)と目されるレアメタルなど地下鉱物資源の開発利権を獲得することにつながる。

 

 これはブッシュ政権時代にアメリカが進めた計画だが、今では英国が主導権を握り始めた模様だ。英国政府系のファンドは中国とも連携し、北朝鮮が持つ天然資源の開発に取り組むシナリオを描き、アメリカを出し抜く考えと思われる。

 

 メイ首相訪中の隠された狙いは、習近平主席との「対北朝鮮戦略のすり合わせ」に他ならない。かつての「大英帝国」を彷彿とさせる動きといえよう。
(国際政治経済学者・浜田和幸)

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