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維新・前原誠司氏、教育無償化へ前進に自信も「独断的ではないか」「秘密主義とまでは言わないが」党内では冷めた声

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記事投稿日:2025.02.28 18:17 最終更新日:2025.02.28 18:27
出典元: SmartFLASH
著者: 『FLASH』編集部
維新・前原誠司氏、教育無償化へ前進に自信も「独断的ではないか」「秘密主義とまでは言わないが」党内では冷めた声

会見する前原氏

 

「われわれの社会保険料、教育無償化の考え方が具体的にまとまったと自負している」

 

 2月25日午前、国会内で緊急役員会を開いた日本維新の会前原誠司共同代表は、このように言って胸を張った。事実上、2025年度予算案の衆院通過が決まった瞬間である。

 

「維新は断続的に自民党、公明との3党協議に臨み、公約としてきた教育無償化と現役世代の社会保険料引き下げを合意文書に盛り込みました。

 

 前原さんは、表舞台こそ青柳仁士政調会長に交渉を任せていましたが、裏舞台では『鉄道オタク』という共通の趣味を持ち気脈が通じる石破茂首相と密に連絡を取り合って『落とし所』を探っていました。

 

 今回の合意は、今夏の参院選に向けて『政策を実現させる維新』というアピールになりますから、前原さんの手柄ともいえるでしょう。

 

 前原さんも2024年10月の衆院選直前に維新に加わり、選挙後にすぐに共同代表になりましたから、結果が求められていた時期でもありました。その意味では、ホッとしているのではないでしょうか」(政治担当記者)

 

 

 だが、党内の「前原評」は決して芳しいものではない。

 

「役職に就いていない議員はまったくの蚊帳の外。テレビや新聞の報道で現状を知るという情けなさでした。

 

 前原さんは『秘密主義』とまでは言いませんが、水面下での交渉が得意です。しかも1991年に日本新党で初当選して以来、新党さきがけ、民主党、民進党、国民民主党、教育無償化を実現する会など目まぐるしく所属政党を変わっていることから、『独断がすぎないか』『いつか維新も壊されるのではないか』という声が党内から聞こえてくるのです」(日本維新の会関係者)

 

 政治ジャーナリストの宮崎信行氏は、前原氏の「水面下作戦」についてこう分析する。

 

「立憲民主党の野田佳彦代表は『熟議と公開』を掲げてカメラの前で発信をしますが、前原氏は、国立国会図書館にある国会議員専用フロアーで自民党の小野寺五典政調会長と密かに会ったりすることもあるので、そういった印象を持たれるのではないでしょうか。

 

 もっとも、前原氏は当選11回。一方、維新の会の生え抜きの議員は前代表の馬場伸幸氏らの5回がトップですから、国会マターは前原氏に頼らざるを得ない側面もあります」

 

 そして、前原氏の「自公接近」に警鐘を鳴らす。

 

「参院選では、立憲民主党、国民民主党、共産党などが『維新は自公の補完勢力』というレッテルを貼って攻撃してくるでしょう」(宮崎氏)

 

 自民の小泉進次郎氏は2月27日、インターネットの番組で「(日本維新の会は)連立という形で政権与党に入っていただき、責任を共有していただくのが一つの筋ではないか」と語っている。「自公維政権」は既定路線なのかもしれない。

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