社会・政治社会・政治

石破首相「退職金の優遇見直しを」発言にあふれる憤慨…再び狙い撃ちされる「就職氷河期世代」の悲哀

社会・政治
記事投稿日:2025.03.06 17:38 最終更新日:2025.03.06 17:38
出典元: SmartFLASH
著者: 『FLASH』編集部
石破首相「退職金の優遇見直しを」発言にあふれる憤慨…再び狙い撃ちされる「就職氷河期世代」の悲哀

2025年3月、予算委員会で質問を受ける石破茂首相

 

 国会での「就職氷河期世代」をめぐる議論が注目を集めている。

 

 3月5日の参院予算委員会で質問に立ったのは、立憲民主党の吉川沙織議員。自身が1976年生まれの「氷河期世代」で、初当選以来この問題に取り組んできたという吉川議員は、「氷河期世代」の生活満足度が低いこと、引きこもりの増加などを指摘。そのうえで、退職金税制について質問した。

 

 

 現在の税制では、退職金は終身雇用を前提とし、勤続年数が長くなるほど税負担が軽くなる仕組みとなっている。

 

 岸田政権時の2023年、政府は「骨太の方針」で、転職が増えている現状を踏まえ、この税制を見直す方針を示したが、「実質的な増税ではないか」という批判があり、議論は停滞したまま。

 

 吉川議員は「2023年11月8日、自民党の税調会長はこの見直しについて『猶予期間が10年から15年必要』と明らかにしている。この発言に従えば、就職氷河期世代で運よく就職できて働けている人は、ちょうど見直しの施行時期にあたる」と指摘。

 

「著しく控除額が減るようなことがあれば、退職後の生活や人生設計に影響甚大だ。拙速な見直しは避けるべきではないか」と訴え、石破茂首相の見解を問うた。

 

 石破首相はこれに対し、「もちろん拙速な見直しは避けなければいけないが、これから先、雇用の流動化は賃金の上昇とあわせて図っていかなければならない。拙速な見直しはしないが、慎重なうえに適切な見直しをすべきだと思っている」と答えた。

 

 こうしたやり取りに対し、Xでは、

 

《なるほど。氷河世代が退職する時期に合わせて、退職金に税金かけるのね。まじ氷河期世代を狙い打ちに潰しに来ているな。なんの恨みがあるんすか?》

 

《就職氷河期世代、正規雇用もされず、されたかと思えば退職金から多額の税金を取られる方向へ舵を切られる。もう一揆でも暴動でも起こしても許されるんじゃ無いかな》

 

《地獄の受験、地獄の就活。給料上がらない。払った分の年金は出ない。退職金増税で老後資産は破壊。氷河期世代の人生ツラすぎやん》

 

《これが本当なら、氷河期世代は「死ぬまで氷河期」と言う事なのか もはや悪魔の所業》

 

 など、嘆く声があふれている。

 

 なお、退職金の税制見直しは、石破政権となった2025年度の税制改革でも見送られている。「就職氷河期」が新語・流行語大賞特別賞となったのは1994年のこと。「就職氷河期世代」は1700万人とも言われるーー。

続きを見る
12

今、あなたにおすすめの記事

社会・政治一覧をもっと見る