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世界的DJを官房長官と引き合わせたことも…永田町一の“クラブ&フェス通”立民・寺田学氏、選挙のときに聞く曲は?【国会議員の“自分応援”ソング】

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記事投稿日:2025.06.17 06:00 最終更新日:2025.06.17 06:00
出典元: 週刊FLASH 2025年6月24日・7月1日合併号
著者: 『FLASH』編集部
世界的DJを官房長官と引き合わせたことも…永田町一の“クラブ&フェス通”立民・寺田学氏、選挙のときに聞く曲は?【国会議員の“自分応援”ソング】

立民・寺田学衆院議員。フジロックのスタッフジャンパーを着て(写真・松沢雅彦)

 

 テープがすり切れるほどリピートした曲、厚い “壁” にぶつかったときに聴いた曲――。音楽好き政治家に聞いた「自分のための応援ソング」。立憲民主党・寺田学衆院議員の一曲は、リゾ(feat. シザ)『Special』だ。

 

「音楽は6歳上の兄の影響が大きかったですね。当時の兄はボブ・ディランからクラフトワークまで、幅広く聴いていました。

 

 インターネットもまだ普及していないころですし、地元の秋田の横手には大きなCDショップはなく、『rockin’on』や『CROSSBEAT』などの洋楽誌を読み漁り、衛星放送の音楽番組を齧りついて見ては、情報収集に躍起になっていました。

 

 

 兄にセックス・ピストルズをすすめられ、店で『セックス・ピストンズはありますか?』と尋ね、大笑いされたこともありました(笑)。

 

 グランジ全盛の時代だったので、初めはニルヴァーナやパールジャムなどを聴き、オアシスが登場したときは衝撃を受けました。本格的なブリティッシュロックというふれ込みで、スーパーソニックを聞いたときには衝撃を受けたのを覚えています。

 

 大学浪人で予備校から東京へ出て、タワーレコードやHMVの、CDを試聴できる環境にのめり込みました。店員の作るPOPで推された曲をCDチェンジャーでいろいろと聴くうち、ウータン・クラン、アレステッド・ディベロップメントなどのHIPHOPへと興味がどんどん広がっていきました。

 

 大学に入るころには日本のインディーズパンクが身近になり、SNAIL RAMPやBRAHMAN、KEMURIなどのライブによく行きました。でも、海外アーティストのライブは “財政上” の問題で、もっと後になります。当時は金髪で耳にピアスもしていたから、交通調査などのバイトしかできませんでした(笑)。

 

 海外アーティスト体験で忘れられないのは、2008年のレイジ・アゲインスト・ザ・マシーン。すでに国会議員になっていましたね。2010年にはアタリ・ティーンエイジ・ライオットも観ました。

 

 これらのバンドは “反政府” を標榜していて、永田町で聴いているのは僕くらいでしょうか(笑)。僕は身長が187cmとデカいので、よくダイブの “発射台” にされるんです。『お兄さん、いいですか?』『いいよ』って両手を貸してあげる。向こうは、もちろん国会議員だとは気づいていません。

 

 クラブ通いやフェスへの参加は、オンオフの切り替えができるようになった30代前半から。今はもうない新木場のageHa、渋谷のWOMBにはよく通いました。

 

 もともとケミカル・ブラザーズやザ・プロディジーなどのエレクトロロックは大好きで、フジロックフェスティバルではオレンジコートといういちばん奥のステージで明け方まで踊っていました。そこにはハッピ姿の名物男性などがいて、よく乾杯しましたね。

 

 この間、初めて渋谷のクラブに小6の息子を連れて行きました。友人がオーガナイズしている新しい形態の昼イベントが開かれているんです。

 

 今では、こうした音楽の趣味と政治家としての役割がリンクするようになってきました。2020年春の新型コロナ拡大を受けての自粛要請の際には、一緒に踊っていた仲間から『苦しんでいる自分たちの声を聞いてほしい』という声が届きました。

 

 そこで世界的に知名度のあるDJ NOBUさんを当時の菅義偉官房長官に引き合わせ、ほかの業界と同様の支援が受けられるよう働きかけたんです。でも、NOBUさんもさすがで、菅さんと会うというのに、ドクロの柄のスウェットを着てきましたけどね(笑)。

 

 その後も相談は増えており、音楽やイベントを運営する側とのコネクションを持ちながら、サポートできている国会議員は自分しかいないという自負はあります。

 

 好きな曲を一曲に絞るのは難しいけど、選挙のときなどに力をもらう曲はありますね。それがR&B・HIPHOPのスター、LIZZO(リゾ)の『Special』。4度グラミー賞を受賞したLizzoの4枚めのアルバムのタイトル曲で、R&Bの歌姫、SZA(シザ)をフィーチャーしたバージョンがお気に入り。《誰も君を信じてくれなくても、 君は特別なんだ》というリリックに励まされています」

 

てらだまなぶ
秋田県横手市出身 中央大学経済学部卒業 2003年に初当選し、菅直人・野田佳彦内閣で内閣総理大臣補佐官。教育の多様化や性犯罪対策にも注力

 

取材/文・鈴木隆祐

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