
DAISOで買い物を終えた加藤勝信前財務相と周子夫人(写真・伊藤 修)
10月21日の臨時国会で、自民党の高市早苗総裁が、日本の憲政史上で初めてとなる女性総理大臣に選出された。
同時に高市内閣が組閣され、総裁選を争った林芳正氏が総務相、茂木敏充氏が外務相、そして小泉進次郎氏が防衛相として入閣。少数与党として困難な政権運営が予測されるなか、自民党の「挙党体制」が演出されることとなった。
「当初、総裁選の最有力は小泉氏とみられていましたが、9月25日の『週刊文春』で、陣営の牧島かれん元デジタル担当相による“ステマ疑惑”、30日の『文春オンライン』で自民党の神奈川県連による“高市派党員離党疑惑”が報じられ、みるみるうちに失速。10月4日の総裁選では、高市氏との決選投票で敗北する結果となりました。
そんな小泉氏が入閣した一方、『結果を出すことができなかった。たいへん申し訳なく思っている』などと述べた、小泉陣営の選対本部長だった加藤勝信氏は、財務相の座を片山さつき氏に譲ることとなりました。“敗軍の将”として、現在は無役になっています」(政治担当記者)
小泉氏が総裁になっていれば、幹事長などの要職に起用されていた可能性もあった加藤氏。さぞや失意に沈んでいるかと思いきや、高市内閣発足から2日後の10月23日、意外な姿を見せていた。
「駅ビル内の100円ショップ『DAISO』で、奥さんと2人で買い物をしていました。誰かにプレゼントでも渡すためなのか、手提げの紙袋を大量に買い込んでいました。仲よさそうに談笑しながら駅へ向かい、改札に入る加藤さんを、奥さんが見送っていました」(目撃した人)
財務相時代には、物価高対策などの経済対策に取り組んでいた加藤氏だが、大臣を退いたいまは、100円ショップを利用して家庭の経済対策に取り組んでいるのだろうか。
「加藤氏は東大卒業後に旧大蔵省に入省し、主計局主査などを経験後、当時の農林水産相だった故・加藤六月氏の次女の周子さんと結婚しました。婿入りして加藤姓となり、2003年、衆院選で初当選を果たした後は、内閣官房長官や厚生労働相などのポストを歴任し、2024年の総裁選では自らも出馬しました。石破茂前首相の政権下では、財務相としてアメリカのベッセント財務長官と交渉を重ねるなど、実務派として知られています。
高市首相は、消費税減税などの積極財政を標榜していますが、加藤氏は財務大臣退任前の21日に『消費税は社会保障の財源』と釘を刺すような発言をしており、政策的には隔たりがあります」(前出・政治担当記者)
財政政策で加藤氏と距離がある高市首相は、総裁選出時に「全員に馬車馬のように働いてもらう。私自身もワークライフバランスという言葉を捨てる」と発言。党内の有力者でもある加藤氏も当然、「全員」のなかに含まれているはずだが、この日の様子は「ライフ」寄りに見受けられた。この日は休日だったのか、また、高市首相の「ワークライフバランス」発言をどうとらえているのかを加藤氏の事務所に問い合わせたが、「とくに回答はいたしません」とのことだった。
馬車馬のように働くには適切な休養を取ることも大切だ、というのを、身をもって示していたのかも?
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