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松本洋平文科相、選挙の事前運動で「公選法」違反疑惑…決起大会で「投票呼びかけ」「タスキ着用」

社会・政治 記事投稿日:2026.01.27 17:00 最終更新日:2026.01.27 17:00

松本洋平文科相、選挙の事前運動で「公選法」違反疑惑…決起大会で「投票呼びかけ」「タスキ着用」

松本洋平文部科学大臣(写真・時事通信)

 

 2026年1月27日、衆院選が公示された。主要政党だけでも7党が乱立するなか、465議席をめぐる激戦が始まった。

 

「衆院が解散したのは1月23日ですから、2月8日の投開票日までわずか16日という『戦後最短』の選挙戦になります。解散を予期していなかった議員も多いので、多くは選挙準備が整っていません。

 

 特に自民党は、解散直前に連立を解消した公明党が立憲民主党と一緒になって『中道改革連合』を結党したことから、“票読み” ができず、各候補者は陣営の引き締めに躍起になっています」(政治担当記者)

 

 その影響だろうか、公示前から「選挙運動」を展開している候補者が目立つという。松本洋平文部科学大臣もその1人だ。

 

「松本氏は大手都市銀行員を経て、2005年9月の衆院選で初当選しました。地盤は東京19区でしたが、現在は比例東京ブロックで当選6回です。内閣府副大臣、経済産業副大臣兼内閣府副大臣などを歴任、2025年10月発足の高市内閣で文科大臣に任命されました」(同)

 

 その松本氏の「総力戦 松本洋平総決起大会」が、1月25日、東京都小平市の「ルネこだいら」で開かれた。大会を取材した政治ジャーナリスト・宮崎信行氏がこう話す。

 

「会には小林鷹之政調会長、生稲晃子参院議員、鈴木大地元スポーツ庁長官も臨席しました。2階席には空席もありましたが、1階席はほぼ満席でしたから、500名ほど集まったのではないでしょうか」

 

 壇上では有力支援者の、危機感あふれる演説がおこなわれた。東京都商工政治連盟会長は、

 

「今日(25日)来てくれている方は、必ずや松本洋平に1票を入れてくれます。ただ、みなさま以外の方に、どれだけ多くの方に声をかけてくれたかが、この選挙の勝敗を分けるんです。

 

(1月)27日から(選挙運動期間が)始まりますけども、(投票日の)2月8日まで待てません。28日からは期日前投票が始まってしまいます。今日、帰ったら、みなさんすぐにお知り合いの方、お友達、家族、いま一度、期日前に熱い声援をどうぞよろしくお願いします。なんとしてももう一度、松本洋平を衆議院に送りましょう」

 

 と熱く訴えた。さらに司会者が「12日間の選挙戦を、このタスキで戦ってまいります」と発言すると、女性後援者らが、松本氏に「自民党公認 松本洋平」と書かれた「選挙用のタスキ」を肩にかけたのである。

 

 これが今、公職選挙法で禁止された「事前運動」にあたるのではないかと物議を醸している。立候補予定者の氏名や氏名が類推されるような「のぼり旗」「プラカード」「腕章」、そして「たすき」などの使用は禁止されている。

 

 松本氏の事例について、元東京地検特捜部副部長で元衆院議員の若狭勝弁護士に見解を聞いた。

 

「選挙運動用のタスキをかけ、登壇者が候補者の名前を出して『期日前投票が始まります。みなさんよろしくお願いします』と言っているわけですから、公職選挙法違反は明明白白です。

 

 ただ、ほとんどの候補者が同じような事前運動をやっています。『力を貸してください。票を入れてください』と言わなくても応援する会、励ます会をなど開けば『特定の選挙で、特定の候補者が当選できるような行為』となり、最高裁の基準で言うところの事前運動にあたります。

 

 実際のところ、警察も買収などがあれば事件として扱いますが、そうでなければ手が回らないのが実状です」

 

 若狭氏は衆院議員時代、選挙違反になる「公示前の選挙運動」はおこなわなかったそうだが、「公示後に新しく区割りになった地域に入ったら、すでに対立候補がローラー作戦を終えたあとだった」と振り返る。法律が実態にあっていないのだろう。

 

 松本氏の事務所に今回の指摘について聞くと、「与野党問わずおこなわれている支援団体内部の準備のための集まりにすぎない」としつつ、「いずれも事前運動の意図はなく、タスキについては、贈呈・授与のみが予定されておりました。ところが、贈呈の自然な流れのなかで、支援者の方にタスキをかけていただく場面がありました。式次第では着用の予定はありませんでした。支援者の方の贈呈の挨拶が終わるとすぐに外し、会場に『今回はタスキのお披露目の場ではない』旨のアナウンスをしております」とのことだった。

 

 実際、松本氏はタスキをすぐに外し、会場では「(正式な着用ではなく)これはあくまでも練習でございます」とユーモアを交えてアナウンスされていたが……。とはいえ、現職大臣という立場を踏まえれば、もう一段の慎重さがあってよかったのかもしれない。

 

 急転直下の解散総選挙が、思わぬ混乱を引き起こしてしまっているようだ。

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出典元: SmartFLASH

著者: 『FLASH』編集部

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