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矢野監督、メンタルトレーナー介して知り合った文字書き職人と交流…「倫理法人会」との関係は?
スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2022.04.25 20:00 最終更新日:2022.04.25 20:00
阪神が低迷脱出の光明を見い出せずにいる。4月25日現在で5勝20敗1分けの勝率2割、リーグ最下位に沈む。
そんな泥沼状態にもかかわらず、矢野燿大監督は「ポジティブ」な発言を連発している。采配を振る者としてチームを鼓舞することは重要だが、前向きな姿勢がやや度を越している印象だ。
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引き分けをはさんで6連敗中に迎えた4月15日の巨人戦で勝利した後、監督インタビューでの出来事が物議を醸している。
突然、友人の文字職人が書いたという色紙を取り出し、報道陣に見せながら興奮気味にこう語ったのだ。
「365枚ある札の中から漢字を1文字引き当てるんですが、僕が引いたのは『波』という字。
波も引く、潮も引いて、波も起きる。浮き沈みはあるけど、みんなで大きい波をつくっていこう。それは楽しむことが一番大事じゃないか、というメッセージをもらった」
この文字を書いたのは、文字職人で岐阜県多治見市の観光大使も務める杉浦誠司氏。「漢字を1文字引き当てる」というのは、杉浦氏が「御未来字(おみくじ)」と呼ぶ一種のくじ引き。
365枚の木札の入った袋から1枚を抽選し、そこに記された漢字1文字から杉浦氏が即興で考えたメッセージを色紙に綴るというもの。
杉浦氏と矢野監督との交流は、共通の知人である大嶋啓介氏というメンタルトレーナーの紹介で始まった。
大嶋氏は居酒屋事業をおこなう「株式会社てっぺん」の経営者を務めるかたわら、アスリートの心理面のケアにも注力し、2008年に北京五輪で金メダルを獲得した女子ソフトボールの日本代表チームや、2015~2020年にかけて花巻東や聖光学院、海星高校などの野球強豪校に「強化研修」をおこなったという。
のべ22校を甲子園に導いたと大嶋氏はホームページで記述している。そうした野球との関わりから、大嶋氏は矢野監督との親交を深めたようだ。
そして、大嶋氏は、「倫理経営」という思想を普及させるための経営者向けセミナーをおこなう「倫理法人会」の会員でもある。
そこから、冒頭の色紙を掲げたインタビュー後、矢野監督も「倫理法人会」に入っているのではないかとの憶測がネット上で広がり、騒ぎとなった。
杉浦氏自身は、倫理法人会の会員ではないという。
「大嶋さんから倫理法人会の講演に単発で呼んでもらったりはしていますが、所属はしていません。
矢野監督が会員かどうかはまったくわかりません。倫理法人会は、知らない方にとっては宗教的な印象もあるかもしれませんが、僕はそんな感じはしませんでした。経営者の互助会というか……。
矢野監督は本当に優しい方です。僕は本当に運がいい。いろんな人に助けられ、ご縁に生かされていますから、監督との出会いもありがたいですよね」
倫理法人会は、独自のテキストを使った「活力朝礼」を推進し、「爽やかな笑顔・元気で大きな声・美しい姿勢・機敏な動作」を指導する、いわゆる自己啓発セミナーを定期的に開催している。会員は、「ポジティブシンキング」を重視する経営者が多いとされる。
矢野監督がその一員なのかどうかは不明だが、低空飛行を続ける現状では、気持ちだけが空回りしているようだ。
( SmartFLASH )