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【カタールW杯「死の組」突破法】スペイン戦はスローインを狙えと “サッカー店長”

スポーツ 投稿日:2022.06.11 16:00FLASH編集部

【カタールW杯「死の組」突破法】スペイン戦はスローインを狙えと “サッカー店長”

“サッカー店長” 龍岡歩氏

 

 サッカー選手未経験だが、戦術マニアで、サッカーショップで働くかたわら観戦記録をブログに綴ったことがきっかけでブレイクした “サッカー店長” こと龍岡歩氏。おこしやす京都ACの戦術分析官を務める同氏に、W杯カタール大会で “死の組” に入った日本代表のグループリーグ突破法を聞く。

 

ドイツとの戦い方は●こちら

 

 ●ドイツとの戦い方●に続き、優勝経験1度のスペインとの戦い方を見ていこう。

 

――12月1日は “無敵艦隊” スペインと顔を合わせます。

 

「スペインには多くの時間でボールを保持されると思うので、どうやってボールを奪い返すかがカギですね。ただ、あまり前線から取りに行くのはよくないと思っています。

 

 スペインは、前から取りに来る相手をうまくかわしてかわして、マークを剥がしていって、最後、相手のゴール前がスカスカの状態でミニゲームやフットサルのように点を取るのがパターン。

 

 なので、前からボールを取りに行かないほうがいいと思う。ある程度、自陣へ引いてゴール前を固めてしまえば、FWに強烈なスピードや高さのある選手はいないのでシュートは封じやすい。

 

 スペインはサイドからクロスを上げないんですよ。上げても点が取れないから。最終的には、細かいパス回しやワンツーを使って真ん中を崩していくパターンになりやすい。ですから、ある程度サイドを捨てて、真ん中を固めるような形でいきたい」

 

 

――日本のフォーメーションは?

 

「自分が監督になったとして考えさせてもらうと、まず布陣は3-4-3。

 

 GKはシュミット・ダニエル。3バックに関しては、右に酒井、真ん中に富安は、まず決まる。ただ、現状左利きのセンターバックがいない。そこがネックになっていて、攻撃時も連携などでうまくいっていない。左のセンターバックにいまドイツでプレーしている伊藤洋輝を入れたい。

 

 中盤はダイヤモンド型で、底に遠藤、左に田中、右に守田とこれは一緒で、トップ下に旗手玲央。

 

 3トップは左に三笘、右に伊東。真ん中については、中盤から前の遠藤と伊東以外はみな川崎フロンターレ出身の選手なので、彼らをよく知っている家長昭博を中央に置き、ゼロトップみたいな形にする。

 

 布陣に話を戻すと、3バックの弱点というのはサイドが薄くなることですが、中央は厚く固められるので、スペインみたいな相手にはすごくいいと思っています。

 

 スペインがいちばん使いたい中央を3バックと中盤の3枚を3ボランチのようにして固めていくのがいいんじゃないかな、と思っています。

 

 この試合は予選最後の試合なので、もしスペインが順当に勝ち点6を取っていれば、メンバーを落としてきます。より有利な状況になるんじゃないかと思います」

 

――キャプテンの吉田を外しているが?

 

「あくまでも自分が監督ならという話です。ドイツ戦を現実モードとするなら、スペイン戦は理想というか、こういうやり方もあるよ、ということです。

 

 3バックでGKをシュミット・ダニエルにしたのは、マンチェスター・シティのGKのエデルソンのように70mという長距離の強いボールを蹴ることができるので、彼にしました。うしろからつないでいける選手なので。その観点から吉田選手を外しているんです。

 

 GKからビルドアップしていく。相手が前から来たらロングボールを蹴り出せば、両翼に伊東と三笘の足の速い2人ががいるので面白い。相手がそれを気にし始めたら、より中盤でもボールがつなぎやすくなります」

 

――もしスペインが勝ち点3がほしい状況なら?

 

「攻めはセットプレー。しかもCKやFKより、スローインが重要かなと。スローインのときはふっと気を抜くことがあるので、そういったところをつくしかないかな、と思っています。

 

 スペインはセンターバック2人は高いけど、中盤の選手はそうでもない。日本人選手とスペイン選手で身長の高い選手同士の競り合いだったら、スペインが強いとは思う。

 

 あえてそこを囮にして、高さ3~4番手の選手と勝負する。実際にセットプレーなら冨安あたりに向こうの高い選手がついてくると思うので、そこを避け、身長178cmのわりにヘディングの強い遠藤で勝負したいですね」

 

――そう考えると、初戦のドイツから勝ち点3を取りたい。

 

「そうですね。データ的に言っても、初戦を落とすと決勝トーナメントに進むのは難しい。なので、ドイツ戦で勝ち点、できれば3を取りたいですね。

 

 状況は違いますけど、前回大会でドイツは韓国に負けていますよね。あれも最後、ソン・フミンのスピードでカウンターからやられた。そこなんですよ。日本としては耐えて耐えてドイツを焦らせて、カウンターから活路を見出したい。ドイツは日本ともう一つの国から勝ち点6を獲ることはマストなのでね。

 

 日本としては引き分けの勝ち点1でも『よしよし』なんですが、ドイツは日本と引き分けたら『まずいよ』となります。やはり同点やスコア差が最小限の時間が長ければ長いほど、メンタル的には日本が有利になる。そこが唯一、この試合で日本が持っている優位性でしょう。だからこそ、焦らせたいですよね。

 

 ドイツは韓国戦でもそうでしたが、焦れば焦るほどあのような失点につながる。どんどん前がかりになってバランスが悪くなり、自滅するといった傾向をドイツは持っている。そういう展開に持ち込めれば、ワンチャンはあるかな、と思っています」

 

――ロシアW杯では、1勝1敗1分けで決勝トーナメントに進みましたが、今回も最低ラインがそれで、願わくば2勝1敗にしたい。

 

「そうですね。やはり勝ち点6はほしいし、1敗はスペインで計算したい。まあ、1勝1敗1分けでも可能性はあります。ロシア大会ではコロンビア、セネガル、ポーランドとの組み分けで、1勝をセネガルでと見込んでいたと思う。

 

 ブラジル大会ではコートジボワール、ギリシャ、コロンビアと同組で勝たなければいけないのはギリシャだった。ところが勝ちを計算した2チームと日本は引き分けたんです。

 

 今回は1勝1敗1分けをイメージしたとき、コスタリカかニュージーランドに勝ってドイツと引き分けだと思う。でも、この2大会を見てもドイツに勝ってコスタリカと引き分けてスペインに負けるパターンもあると思う。

 

 なぜなら、じつはいちばん情報がなくて得体の知れないのがコスタリカじゃないですか。しかも、日本が不得手とする前線にアバウトに蹴ってくるサッカーをやるのは、この組ではコスタリカしかないんです。

 

 意外と苦戦して『あれっ?』ということもありえる。だから、コスタリカ戦に関しては日本のメンタルの優位性はありません。逆に勝って当たり前となれば、追い込まれてしまう。それらを考慮して、1勝1敗1分けのパターンでの進出はあるかな、と思っています」

 

――カタールW杯は選手登録が23人から26人に増える可能性がある。今までより3人多く入れるのであれば、ここぞの局面で特長を発揮するスペシャリストが欲しいのでは?

 

「まったくそのとおりだと思います。メンバーを実力順に選んでいったチームが果たして強いのか、という問題につながる話です。

 

 必ず訪れるであろう困難な状況――たとえばラスト15分で1点差といった展開です。自分たちが勝っていれば相手は捨て身でくる。その逆もしかり。

 

 この選手たちは90分出るメンバーで、残りの3人から5人くらいは自分たちがリードしているときのラスト15分に強みを発揮するメンバー……というように展開をシミュレーションして必要なメンバーのための枠をとる考え方は、W杯で戦うときは必要不可欠です。

 

 たとえば1998年フランス大会予選で、岡田監督は岡野雅行選手をまったく使っていなかった。しかし、イランとの第3代表決定戦の、延長に突入した際に投入しました。それが結果につながって、初めてW杯に出ることができた。ああいう枠のイメージです。

 

 強みと弱みがハッキリした選手で、とにかく岡野選手のスピードを生かして点を取りにいくんだということが、選手たちに明らかにわかったと思う。そういうメッセージ性の明確な選手。それは絶対に必要だと思いますね。そのメッセージ性を持つ選手のために、3人から5人くらいの枠を作っておいたほうがいいのです。

 

 もちろん考え方はさまざまですが、単純にうまい選手を順に26人集めただけでは、勝てないのがW杯です。

 

 これが日本代表がリーグ戦で年間30試合戦うというのであれば、話は変わってきますが、W杯のグループリーグはたった3試合ですから。リーグ戦と違って必ず勝たなければいけない、つまり平時ではない状況が生まれるのでね。

 

 だから、そういう局面に強いプレーヤーを選びたい。そのために練習やトレーニングマッチで、こういう状況ではこの選手を入れて、『その意図はこうだから』ということをハッキリさせておけば選手も戸惑わない。

 

 けっこうラスト15分で日本代表はバタつきますが、それは起用のメッセージがハッキリしないからだと思いますね。リードしているときはこの選手を入れてという勝ちパターン、負けているときはこの選手を入れてリスク覚悟で点を取りにいくパターンとかね。それは必要だと思います」

 

――いちばん可能性が高い、残り15分で負けているときに必要な選手とは?

 

「個人的にはW杯アジア予選は別として、本大会で残り15分のパワープレーはやめたほうがいいと思います。ドイツやスペインのDFの中央は高さがありますから。

 

 この2カ国から見れば、ラスト15分で吉田を上げてパワープレーを仕掛けてきたら『あっ、ラッキー』と思うはずです。

 

 何をやられたらイヤなのか、という相手の立場に立って考えることが必要であって、そういう意味ではパワープレーではない何かが必要だと思いますね。

 

 たとえばですが、大迫選手や上田選手のようなFWを逆に外してしまって、前線は全員中盤タイプ、ドイツが嫌がるような小回りが効いてうまい選手だけにして、誰がトップに入ってくるのかわからなくするとかはおもしろいと思いますね。

 

 旗手、久保建英、堂安律らですね。こういう選択肢なら日本は事欠かないので。ただただ背の高いセンターバックを上げてパワープレーをやってしまうと、日本のリズムが崩れてカウンターを食らう可能性が高いと思います」

 

――決勝トーナメントに進出できる可能性は?

 

「う~ん、W杯で今回と同じグループなったとして、決勝トーナメントに進めるのは10回やって1回か2回くらいですかね。ただ、その1回か2回が最初にくればいいだけの話なので。W杯は番狂わせも多くあるのでわからない。

 

 ただ一歩引いた目で見たとき、逆に『10回に1回か2回というのは厳しすぎるのでは?』といった反応をするファンに聞きたいのは、仮にドイツ、スペイン、コスタリカ、韓国のグループがあったとする。

 

 その場合、『韓国はどのくらいの確率で勝ち抜けますか?』といったときに、『1回か2回です』と僕が言っても、そんなに反感は受けないと思うんです。それが日本になったら3回か4回になるんですか、となるわけです。

 

 当然日本人なので、感情では勝ち抜いてほしい。でも、客観的に見たら『そんなもんでしょう、このグループは』となる。

 

 世界中のファンに聞いたら10回中9回はドイツとスペインが抜ける、と言うでしょう。『3番手はどこ?』と聞いたら、もしかしたらコスタリカと答える人のほうが多いかもしれない。

 

 まあ、客観的に見たらそうなんですが、その1回を最初に引いてしまえばいいわけですから。リーグ戦じゃない。それがW杯の面白味である。

 

 開幕するまでは、すべての出場国に優勝する可能性があるのは間違いない。そういうところを含めて楽しむのが、4年に一度開かれるW杯です。

 

 二次予選、最終予選を突破した国だけが今回、一喜一憂できる。たとえばイタリア人だったら何も面白くないわけですよ。『死の組引いた~!!』ということすらエンタメ的には最高に楽しいことなんです。

 

 だからこそ、今回の組み合わせについてはなんら悲観する必要はないと思いますね。仮に負けてしまったとしても、こんな素晴らしい国と真剣勝負できたということは、結果はさておき、間違いなく日本サッカーに大きくプラスになります。それだけは確定した事実でしょう」

 

( SmartFLASH )

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