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今村聖奈、女性騎手「年間勝利数」の記録更新…武豊、福永祐一を上回る「すごい数字」
スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2022.10.23 18:15 最終更新日:2023.01.16 18:10
10月23日、新潟競馬・第2レースでルーキーの今村聖奈騎手が逃げ切り勝ち。JRA44勝めをあげ、2019年に藤田菜七子がマークした女性騎手の年間勝利数記録を更新した。
今村は第8レースでも勝ち、45勝と記録をさらに伸ばした。この勢いで、年間50勝に到達する可能性はきわめて高そうだ。
デビュー年に50勝以上をあげたJRA騎手は、1960年の加賀武見(58勝)、1987年の武豊(69勝)、1996年の福永祐一(53勝)、2008年の三浦皇成(91勝)の4人のみ。
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三浦以外は、日本ダービーなど数々の大レースを制した超一流ジョッキーだ。三浦もJRA・GI勝利こそないものの、ここまで通算973勝をあげ、安定した地位を築いている。
錚々たるメンバーに肩を並べようとしている今村だが、じつは武豊や福永を上回る数字がある。
●武豊
勝率12.5% 平均人気5.2 平均オッズ15.3
●福永祐一
勝率10.2% 平均人気5.2 平均オッズ16.3
●三浦皇成
勝率11.6% 平均人気4.9 平均オッズ19.4
●今村聖奈
勝率9.2% 平均人気6.0 平均オッズ30.3
これは4人の騎手のデビュー年のデータを比較したもの(今村は10月16日現在)。勝率が10%を上回っている3人はすごいのだが、注目は「平均人気」「平均オッズ」。騎乗馬の人気と単勝オッズを平均したものだ。
武、福永、三浦が平均5番人気の馬に乗っていたのに対し、今村は平均が6番人気。オッズも3人がいずれも単勝10倍台に対して、今村は30倍を超えているのだ。
人気と単勝オッズは騎乗馬の質に大きく関わっている。騎手による影響もあるが、基本的には、人気が高くオッズが低い馬ほど、勝つ確率が高いと考えていい。ちなみに、デビュー年に1番人気に騎乗した割合は、武が13.5%、福永が13.3%、三浦が15.6%。対して今村は9.9%となっている。
以前とは見習い騎手の減量特典の違いがあり、今村には女性騎手の減量特典もあるため、同列に比較できない部分はあるものの、活躍ぶりがうかがえる数字と言えよう。
10月23日に、今村と同じ新潟競馬場で騎乗していた藤田菜七子は、「彼女のことはすごいなと思って見ていますし、すごく落ち着いて乗っているんだろうなと感じます。周りが見えているんでしょう。私のルーキーイヤーと比べて、優れているなと思う部分です」と後輩を称賛した。
近い将来、女性のダービージョッキーが誕生するかもしれない。
( SmartFLASH )