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350万円の馬が30億円稼いで北島三郎ウハウハ…キタサンブラックの種付料が1000万円に倍増

スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2023.02.08 19:20 最終更新日:2023.04.17 21:13

350万円の馬が30億円稼いで北島三郎ウハウハ…キタサンブラックの種付料が1000万円に倍増

キタサンブラック引退式(写真:山根英一/アフロ)

 

 2月7日、社台スタリオンステーション(北海道安平町)で、2023年シーズンの種牡馬展示会がおこなわれた。日本最高峰の種牡馬が集まるなか、30頭の「大トリ」で登場したのがキタサンブラックだった。

 

 現役時代は北島三郎氏の所有馬として、有馬記念や春秋の天皇賞などGIを7勝。獲得賞金総額は18億7684万円で、当時のJRA歴代1位となった。

 

「北島さんが牧場から購入した金額は350万円ですから、購入代金の530倍以上を稼いだわけです。それだけではありません。引退後は総額13億5000万円の種牡馬シンジケートが組まれました。つまり、350万円の馬が30億円以上を稼いだわけです。長年馬主を続けてきた北島さんにとって、ようやくもらえた “ご褒美” というところではないでしょうか」(競馬ライター)

 

 

 種牡馬となったキタサンブラックの初年度(2018年)の種付け料は500万円。その後、400万円に落ち、2021年にはさらに300万円に下落。2022年は500万円に戻り、2023年、一挙に1000万円と倍になった。

 

 最高レベルの種牡馬が揃う社台SSでも、1800万円のエピファネイア、1200万円のロードカナロア、キズナ、コントレイルに次ぐ価格で、一流種牡馬の仲間入りを果たしたことになる。

 

「キタサンブラックの父ブラックタイドはディープインパクトの全兄ですが、ほかに主だった活躍馬はいません。母系からも活躍馬はほとんど出ていない。それゆえ350万円だったわけです。

 

 また、キタサンブラックの競走成績はおもに中・長距離で、スピードが重視される現代の日本競馬では、種牡馬としてはそこまでの期待をされていませんでした。

 

 それで、種付け料も一時は安くなり、種付け頭数も100頭を割るほどでした。

 

 しかし、産駒がデビューした2021年から評価は一転します。初年度の2018年に種付したなかから2頭が重賞勝ち。そのうちの1頭がイクイノックスです。イクイノックスは2022年の皐月賞と日本ダービーで2着。天皇賞・秋と有馬記念で古馬を一蹴し、年度代表馬となりました。

 

 ほかにも活躍馬が続出し、2023年に3歳となった世代からもすでに重賞勝ち馬が2頭出ています。

 

 おもしろいのは、産駒の走りが父親とは正反対なことです。キタサンブラックは逃げ・先行でスタミナを武器に逃げ切るタイプでしたが、産駒の多くはイクイノックスのように鋭い決め手で勝負するタイプです。

 

 また、キタサンブラックがそうであったように、古馬になってからの成長も期待できます。今は1000万円の種付け料ですが、今後はさらに上がっていく可能性は十分にあります。北島さんは種牡馬シンジケートのうち数株を所有しているとの噂もあり、そうであれば、笑いが止まらないでしょう」(前出の競馬ライター)

 

 引退してからも馬主孝行のキタサンブラックなのである。

( SmartFLASH )

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